エイズの特効薬はあと何年くらい待てば開発されるかを考える | Quality Of Life

エイズの特効薬はあと何年くらい待てば開発されるかを考える

かつて「死に至る病」とされながら、現在は特効薬が開発されてその病の脅威はなくなったというような病気は世界中に数々存在しています。

かつて世界的に猛威を振るった天然痘もワクチンによって克服された病の一つです。

エイズだって、あと何年かすれば特効薬が開発されて、いずれは天然痘のように撲滅される日が来るのではないかという希望を持っている方も多いのではないでしょうか。

では、エイズの特効薬とはどんな薬で、あと何年くらい待てば開発されるでしょうか。

まず、一番理想的なのは体内に侵入したHIVウィルスを根絶させることができる特効薬が開発されることでしょう。

しかし、体内に侵入したHIVウィルスは患者自身のDNAの中に組み込まれてしまうことや、

HIVウィルスは変化が早いことなどもあって、現在体内のHIVウィルスを根絶させる特効薬は開発のめどがたっていません。

エイズの特効薬になるのに現実的なものとして、開発が急がれているのは予防ワクチンなのです。

不活性化したHIVウィルスを予防注射の形で体内に入れ、体内にHIVウィスルに対する抗体を作ることでHIVの感染そのものを防ぐことができるというものです。

これは、既に動物実験で一定の効果を認められているものもあり、今一番実現に近い特効薬といっていいでしょう。

しかし、まだ人体でワクチンの効果を評価する段階には入っていません。

HIVに関しては、ウィルスを弱らせただけの生ワクチンを使うことができないのはもちろん、ウィルスを不活性化したワクチンであっても、そこから感染する確率がゼロとは言い切れません。

その確認作業は慎重に評価しなくてはないないものですので、残念なことに、こちらも開発までに何年という具体的な年数は計れない現状です。

また、ワクチンがエイズ撲滅に向けたの特効薬となるには、もうひとつクリアしなくてはならない問題があります。

エイズが世界で認知され、研究されはじめてから既に30年以上という年月が経っています。

その間に、研究は進められてきましたが、感染の拡大も進み特に貧しい国々ではエイズが深刻な問題となっています。

その中でも、世界のエイズ患者のうち3分の2が、サハラ以南のアフリカに集中しており、国によっては国民の3人に1人がHIVに感染している計算になるという国もあるのです。

既に開発されている特効薬と言っていいレベルの薬に抗HIV治療薬があり、HIV感染患者の平均余命は飛躍的に伸びました。

しかし、抗HIV治療薬は高価な薬であるため、医療も発達していないこれらの国では薬による治療を続けることは実際問題難しいという実情があります。

そのためHIV感染率の高さに比例して、これらの国では平均寿命が先進国と比べて劇的に低いのです。

こうした世界の現実を鑑みれば、ワクチンんがエイズの特効薬となるためには、薬が安価であることというのが絶対条件になります。

そのため、世界でも広く作られている結核や、天然痘のワクチンを作る施設を再利用し、これらのワクチンにエイズの遺伝子を組み込むことで、安価なワクチンを開発する努力が行われています。

HIVウィスルの遺伝子情報を読み解くのは容易ではなく、またせっかく読み解いてもHIVウィスルの進化の早さについていけなければ意味がない、

という難しさがあり、ワクチン開発までにどれくらいの時間がかかるかは分かりません。

しかし、貧しい国の人にも手の届く安価なHIVワクチンが開発されれば、それは間違いなくエイズの特効薬となることでしょう。