皮膚の炎症悪化が怖い?ステロイド薬品の効用と適切な使用タイミング

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アトピー患者であれば、誰しも耳にしたことがあると思われるのが、ステロイドという薬です。

非常に効果が強いというイメージを持たれていて、炎症を抑える薬として有名です。

しかし、この薬には悪いイメージも多くあります。

問題視されがちなのが、重大な副作用があると考えられていることです。

さらに、急に使用をやめることは、人体に危険だとも言われています。

そうした背景があり、アトピーの症状がひどい人でも、ステロイドを使用することを断固拒否する人が多くいるのが現状です。

また、そこまで強情ではなくとも、なんとなく怖いから使いたくないという人も多くいます。

特に女性や子供の場合、使用を敬遠されることが多いようです。

今回は、ステロイドの効果を説明するとともに、どんな場合に副作用に注意するべきなのかについて焦点を当てて、考えていきます。

また、ステロイドには、外用と内服の2種類がありますが、問題視されがちなのは外用の方なので、ここでは、外用のステロイドに限っての説明になります。

まず、ステロイドという成分の概要から説明します。

ステロイドとは、元来は、体内で作られる成分のことです。

副腎と言われる部分でステロイドは生成されますが、正確には副腎皮質ホルモン(グルココルチコイド)といいます。

この成分には炎症を抑える機能と免疫を抑える機能が備わっています。

これを人工的に作ってすぐに効くように改良したのが、私たちがよく軟膏などとして利用するステロイドです。

ステロイド外用薬は、その効果の強さによって5つの段階に分かれています。

症状の具合や進行度合いによって、使われる薬の強さが変わります。

加えて、どの部位に使用するかによっても強さが変わります。

これは、皮膚の場所によって、吸収具合が違うからです。

効用についてですが、ステロイドの効用はアトピーを治すものではありません。

これが一番多く誤解されていることですが、ステロイドを使用したからといって、アトピーが治ることはありません。

治すためには、生活そのものを変えることが必要だからです。

ステロイドの役割は、非常に強くなって手に負えないほどの炎症を強制的に落ち着かせるものです。

そのため、非常に強い成分が含まれているのです。

では、ステロイド外用薬の副作用についてですが、ステロイドの副作用は体の一部に現れるものと、全身に現れるものの2種類があります。

前者の場合、例えば、血管が浮き出るもうになったり、細菌感染のリスクが高まったりします。

ステロイドの効果によって免疫機能が抑制されるためです。

後者の場合、リバウンドを起こすことがあります。リバウンドとは、ステロイドを使っているときは、

副腎皮質ホルモンを外部から取り入れているので問題ないのですが、ステロイドの使用をやめると、

それまで、外から補給していたものを副腎で作らなければならなくなります。

しかし、しばらくのあいだ、外部から補給していたので、副腎のホルモン生成機能は衰えています。

そこで、突然外部からの供給が切れれば、体内のステロイドは急激に少なくなります。

その結果、免疫機能が一気に落ちて、炎症が再発したり、合併症を引き起こしたりするのです。

ステロイドは確かに怖い薬かもしれません。

しかし、正しい知識を持って利用すれば、辛い炎症をすぐに鎮めてくれるので、適切なタイミングと量を守れば、心強い薬でもあるのです。

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