便秘でどうしてもベンが出ないときの最終手段として、下剤の服用があります。
しかし、この下剤が効かないという便秘患者も実際にいるのが現状です。
なぜ、下剤の効果がないのでしょうか。
今回は、考えられる原因と対処法について考えていきます。
下剤は、便を柔らかくすると同時に、腸に排泄を促す成分を含んでいるので、通常の便秘であれば、多かれ少なかれ便秘の症状は改善されます。
ところが中には、下剤の効果が全く見られないケースがあるのです。
考えられるケースはいくつかありますので順番に考えていきます。
まず、弛緩性便秘で下剤が効かないパターンです。
弛緩性便秘は、腸の活動が低下しているので通常の刺激性の下剤を飲めば、排泄できるようになるのがほとんどです。
しかし、下剤の服用が日常化している場合、つまり、長い期間便秘に悩んでおり、そのあいだずっと下剤を飲んでいるケースが問題になります。
腸が刺激に対して抵抗力が出来てしまい、下剤で腸を刺激しても反応がなくなり、効果が現れなくなります。
この場合、腸が強くなりすぎていることが問題です。
下剤の使用を中止して、医師に相談しましょう。
下剤は効果を弱い薬に切り替えていくことを勧められると考えられます。
同時に食生活を見直すことが必要になってきます。
基本に忠実に食物繊維を摂取して、徐々に腸の状態を元に戻す治療になります。
次に痙攣性便秘の場合、下剤が効かないどころか、腹痛などの症状が現れることがあります。
便秘の種類によって、適切な薬があるので、市販されている下剤を購入する前に、便秘になった原因を特定しましょう。
痙攣性便秘の場合、下剤を使うより、ストレスを解消して、自律神経の安定を図るのが最優先になります。
これらを実行できれば、下剤などに頼らずとも便秘を解消できます。
最後に重大なケースについて書いておきます。
便秘を起こして下剤が効かないという症状だけでなく、例えば、非常に強い腹痛や下血、痔でもないのに便に血がついていたといったケースです。
これらが複合して現れた場合、症候性便秘である可能性があります。
症候性便秘とは、便秘が主症状ではなく、ほかの病気の合併症として便秘になっているケースです。
有名なところでは腸閉塞などが当てはまります。
症候性便秘は、その多くが強い腹痛を引き起こします。
すぐに医者に診断を仰ぐ必要があります。
場合によっては手術になります。
このケースでは、放置するのは非常に危険なので、自覚症状をしっかりとチェックしましょう。