昔から便秘は万病のもとと言われてきました。とくに慢性的な便秘は、腸内の悪玉菌が増えてしまいますので身体への様々な悪影響が心配されます。
痔と便秘には深い関係性はありますが、大腸癌と痔は全く別のものですので、これは関係性はありません。
痔を大腸癌と勘違いしてしまうことはあっても、痔が大腸癌を直接引き起こすことはありません。
しかしながら、「便秘が原因で痔になってしまう。その痔が原因で、便秘が更に酷くなってしまう」という悪循環は十分に考えられます。
便秘と痔の詳しい関係ですが、大腸に便が長い時間たまってしまうと便に含まれた水分は腸に吸収されてしまい非常に硬い便になってしまいます。
その硬い便を出す為に必要以上に息んでしまい肛門を傷つけてしまいます。
その結果、痔になるケースは少なくありません。
痔になってしまうと排便の時に痛みを感じたり出血をしてしまったりします。
この状況が続くと、自然と排便を我慢するようになってしまい、ますます便は固くなってしまいます。
もちろん、この便を出す為に、今まで以上に息む必要があり、排便にも時間がかかってしまうので痔は悪化するいっぽうです。
このように便秘と痔の悪循環が続くことで慢性便秘になり、腸内には有害なガスがたまってしまい、悪玉菌の量も増えてしまいます。
このように腸内に悪いものがたまってしまうと様々な病気を引き起こしてしまう可能性が上がってしまいます。
しかしながら、厚生労働省の研究班が「便秘と大腸癌に因果関係はない」と発表しているそうですから、慢性便秘が原因で大腸癌になるということはなさそうです。
しかし本当にそうでしょうか?因果関係はないと発表をされても、大腸癌患者のほとんどは便秘症というのも事実です。
便秘は本当に放置してしまうと、様々な病気を引き起こしたり、有害なガス、物質をつくってしまいます。
その全てが、大腸癌に直接関係しないとしても回りまわって、最後には大腸癌を引き起こす原因となってしまう可能性は十分に考えられます。
便秘は万病のもとなのだから。
こう考えると、便秘と痔の悪循環はかなり危険なものに見えてきます。
早急にこのエンドレスな悪循環を絶ってしまう必要があるのです。
最悪の場合ですが、大腸癌が原因で便秘となってしまっている可能性もあります。
この場合の症状としては慢性便秘のような症状ではなく、激しい下痢と激しい便秘を繰り返したり、
今まで正常な排便が出来ていたのに急に極度の便秘になってしまうような症状がよく見られます。
命に関わる重大な便秘と言えます。早期に発見して対応する事で、十分に助かる事の出来る病気です。
便秘になったら簡単に放置はせず、早急に解消するように心がけましょう。