タバコをやめて同時に便秘になるという話は、結構聞きます。
身の回りで禁煙をしている人がいれば、その人も禁煙が原因で便秘で苦しんでいるかもしれません。
実際、タバコを吸ってお通じがよくなることはありません。
ですので、今まで喫煙の経験が無い方が、「便秘が苦しいから」という理由でタバコをはじめても便秘の解消には全く繋がりませんので注意してください。
もちろん、そんな理由でタバコをはじめるなんてナンセンスです。
しかし、喫煙者がタバコをやめることで便秘になることは十分考えられます。
この理由は、タバコを辞めたことで発生するストレスや環境の変化が原因だったりするのですが、タバコには偽薬効果に近いものがあります。
このタバコの偽薬効果のようなものによって、腸が活発になり排便を促します。
禁煙をして便秘になってしまった人が、その後タバコを吸うと便意を感じて便秘が解消されるというのは、
タバコに便秘解消の力があるのでなく、この偽薬効果みたいなものが腸に作用している可能性が大きいのです。
偽薬効果は、プラセボ効果とも言われます。
これは、「ニセの薬を、本物の薬と信じ込む事によって何らかの改善」がみられることをいいます。
実際に、立派な医療として認められるていて実際に病気が治ってしまう例もあるというので驚きです。
タバコの力を借りるとスムーズな排便が出来るという方の場合、このタバコが偽薬の役目を果たしているのです。
一般的に喫煙歴の長い人の方が、禁煙時の便秘も長くなるといいます。
もちろん、喫煙歴が長い人の方が偽薬効果も期待出来ますので、禁煙で便秘になった際にタバコを吸った場合は効果的でしょう。
禁煙時の副作用と言っても過言ではない、便秘はこのようにして引き起こされる可能性が高いのです。
科学的に喫煙と排便は関係性がありませんので、禁煙外来等で医師に相談しても「便秘と禁煙は関係ない」と言われてしまいます。
この禁煙によって引き起こされた便秘の対処方は、通常の便秘と全く同じです。
水分をしっかりとり、規則正しい食事をとり、適度な運動でストレスを発散する。
このような通常の便秘予防策で大丈夫です。
また、この便秘は一時的なものですので、時間の経過と共に自然と解消されたりもします。
便秘は非常に辛いですが、禁煙時の便秘が辛いという理由だけで、タバコに火をつけてしまわないようにしっかりと理に沿った便秘対策を心がけましょう。