便秘には器質性便秘と機能性便秘の2つがありますが、先天性の異常や病気が原因の器質性便秘の人は少なく、慢性の便秘に悩む人のほとんどが機能性便秘です。
この機能性便秘は、さらに弛緩性便秘・直腸性便秘・けいれん性便秘に分られます。
直腸性便秘は、便意を我慢するうちに、便が溜まっても便意を感じなくなってしまうことによって起こります。
そしてけいれん性便秘は、ストレスなどで自律神経が乱れ、大腸がけいれんを起こし、便が滞ってしまうことによって起こります。
そして弛緩性便秘は、運動不足によって筋力が低下することによって起こります。
実は食事だけでなく、こうした運動不足という悪い生活習慣も、便秘を引き起こしているのですね。
排便というのは、腹筋がとても重要です。
腹筋によって便を押し出していますから、運動不足による筋力低下は、便秘にも深く関係しているのです。
(⇒食事と便秘の深い関係)
運動による筋力アップで便秘解消
また、筋力が低下すると、もちろん内臓の働きも低下します。
そのため大腸の働きも低下し、蠕動運動が弱まってしまうのです。
すると、便が腸内に長く留まってしまい、硬くなって便秘になるのです。
筋力の弱い女性や年配の方では、このタイプの便秘は非常に多くみられます。
ですから、規則正しい食生活に加え、適度な運動を心掛けることが、便秘解消には大変効果的です。
ダイレクトに腹筋を鍛えるには、やはり腹筋運動が一番ですが、全身運動によって筋力をアップするだけでもかなり効果はあります。
それには、全身運動である水泳やウォーキングなどが効果的でしょう。
また、毎日運動の為の時間が取れない方でも、手軽にウエストを伸ばしたり、腰を捻ったりといった運動を、気付いた時に行ってみましょう。
こうした軽い運動を毎日無理なく続けることによって、運動不足は驚くほど解消されるものです。
ちょっと意識的に腰回りの筋肉、そして出来れば腹筋や全身の筋肉を動かして鍛えてみましょう。
運動することは、筋力をアップさせるだけでなく、便秘の要因の1つであるストレスの解消にも効果的です。
生活習慣病全般の予防・解消にもなるので、是非毎日続けて、便秘をスッキリ解消させてみてください。