不妊症の治療方法は様々ですが、近年では鍼灸不妊治療といった、東洋医学での治療も注目されています。
鍼灸治療は、自然治癒力を高め機能の改善を促す治療方法です。
ホルモンのバランスや自律神経を整えることで妊娠しやすい身体に近づける方法といえるでしょう。
ホルモンのバランスが崩れていると、生理不順や排卵障害に繋がる可能性があります。
ホルモンのバランスが崩れるとホルモンの分泌が正しく行われなくなります。
女性の性周期は「卵胞期」→「排卵」→「黄体期」→「生理」の繰り返しとなります。
卵胞期には脳下垂体から卵胞刺激ホルモンが分泌されます。
卵胞刺激ホルモンの働きにより卵子のもととなる原始卵胞は成熟卵胞へ発育し、成熟卵胞から分泌される卵胞ホルモンにより子宮内膜が増殖します。
排卵期には黄体形成ホルモン分泌の急激な増加の影響で排卵が促されます。
つまりは黄体形成ホルモン分泌の急激な増加という刺激がなければ、排卵はされないといえるのです。
この黄体形成ホルモンは次の黄体期に、子宮内膜を妊娠に適した状態へ近づける役割も担っています。
そのためこの黄体形成ホルモンが分泌されないと排卵も着床もしにくい状態となるのです。
ホルモンの分泌異常は前述のような女性の性周期の乱れを引き起こします。
逆を返せば、このホルモンのバランスが整うことで、良質な排卵や着床の可能性が大いに増すということなるのです。
また、鍼灸治療は血行促進や自律神経の改善にも繋がります。
自律神経の衰えは男女共に生殖機能の働きを低下させることに繋がります。
自律神経の乱れは極端な冷え性や疲れといった身体的な不調も引き起こしますが、それだけでなく緊張や不安といった精神的な不調を引き起こすことになります。
そのため、自律神経の失調が妊娠におよぼす影響はかなりのものといえるのです。
鍼灸治療では血行促進により不妊の大きな原因である冷えを改善し、良質な睡眠を促すことで、疲れを取り除き、排卵に適した状態をもたらします。
また、西洋医学とは異なり、妊娠中も治療の継続を行うことができるという大きな利点もあります。
せっかく授かった命ですので、元気に産みたいですよね。
そのためには西洋学的な治療と並行して、自然治癒力を高めることのできる鍼灸治療がお勧めです。
心身の健康を保ち、元気な赤ちゃんをその手に抱きましょう。