腫瘍の中でもほとんどが良性の子宮筋腫ですが、良性でも手術が必要になる場合があります。ではどういう場合で手術になるのでしょうか?
手術を勧められる理由で一番多いのが筋腫の大きさが大きい場合です。
10cm以上あると手術を勧められることが多いようです。大きすぎると他の内臓や神経に影響を与えてしまい、日常生活に支障が出るからです。
筋腫に腸を圧迫されれば便秘になることもありますし、膀胱を圧迫されれば頻尿にもなります。
背骨を圧迫して激しい腰痛を引き起こしてしまうこともあります。
手術は避けたいと考えられる方も多いようで、まずはホルモン療法で筋腫を小さくする治療を受けてみて、
それでも筋腫が小さくならなかったり、副作用が強すぎたりして治療を続けられなくなってから手術を決めることもできます。
手術をしても場所によっては全部切除できなかったり、再発したりするので術後も定期的な検査が必要です。
それでもわずらわしい頻尿や、便秘の苦しさ、さまざまな痛みから解放されることを考えると手術を受けてよかったと思う経験者も多くいらっしゃいます。
そして悪性でもないし大きすぎもしないのに手術する場合があります。
それは妊娠を望む女性のために不妊の原因かもしれない筋腫をとる場合と、筋腫が原因で月経の回数が増えたり、
期間が長かったり、出血量が増えたりしてひどい貧血になってしまう場合です。
何種類かある筋腫の中でも子宮の内側の粘膜にできる粘膜下筋腫は、出血がひどくなりやすい筋腫です。
粘膜下筋腫は小さくてもひどくなりやすいので手術を勧められることがあります。
手術の種類もさまざまで体への負担がなるべく少なく、入院期間も短くすむ手術もあります。
筋腫の大きさや場所、過去の病気でおこった他の器官との癒着などによっては開腹でしか手術できないこともあります。
子宮は女性にとっては大事だと思う方もいらっしゃいますし、お腹に傷をつけたくない方もいます。
手術を選択することになったら主治医とよく相談して、場合によってはセカンドオピニオンを聞いて、自分で十分納得して手術を受けれるといいですね。