喫煙が、体のさまざまな部分に悪影響を与えるということは、皆さんご存知ですよね。
しかし、たばこには依存させるような物質も入っているため、一度吸い始めたらなかなかやめられないものでもあります。
たばこには発がん性があることや、循環器系の病気を引き起こしやすいことが知られていますが、実は血圧にも影響を与えるという側面があります。
直接高血圧の原因として考えられているわけではないのですが、喫煙と血圧の間には関連性があることが指摘されています。
なぜ喫煙と血圧が関係しているのかというと、たばこを吸うとたばこに含まれているニコチンが副腎を刺激し、さらに交感神経を興奮させてしまうからですからです。
副腎が刺激されることによって、血圧を上げるホルモンが分泌されます。そして、交感神経には血圧を上げる働きがあるため、興奮すると血圧が上がってしまうのです。
これは一時的なものとはいえ、喫煙の回数が多ければ多いほど血圧が上がったままになる時間も長くなるということになりますよね。
そうなると、高血圧になっているのと変わらない状態を、喫煙によって作り出していることになります。
また、たばこを吸っていると、動脈硬化が起こりやすくなるということもよく知られていることです。
そこで、やはり一番いいのは禁煙するということになりますが、それが難しい場合は少しずつ本数を減らしていくなど、少しでも体に悪影響を与えないような状態にすることが大切です。
たばこに依存させるのはニコチンという成分であることもよく知られていますが、禁煙や減煙を考えたときに、
ニコチンが少量含まれたガムや貼り薬など、禁煙を補助するのに役立つものも売られていますので、そういったものを取り入れることも1つの方法ですよね。
また、禁煙外来を受診することも方法として考えられます。
次にたばこを吸うまでの時間を意識して少しずつ長くしたり、一日に吸う本数を決めて少しずつ少なくして行ったりすることで、無理なく本数を減らすことができるかもしれませんね。
一時的にとはいえ、たばこを吸うことで血圧が上がってしまうことは事実です。
たばこが体に与える影響をきちんと理解したうえで、できれば禁煙するか、たばこを吸う本数を減らすか、できることに挑戦してみましょう。
また、今喫煙をしていない人は、これからもたばこは吸わないように心がけましょう。