医療事務で在宅ワーク?無理無理!

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インターネット環境が整った現代は、ある種の仕事はネットワークに繋ぐことが出来さえすれば、世界中どこででも出来るようになりました。

ノマド(遊牧民)ワークなどという言葉が、流行語になるほどです。

わざわざ勤務先に出勤しなくても、自宅で、好きな時間に快適に仕事ができるなら、それに越したことはありませんよね。

もともと事務系の仕事は、在宅ワークをしやすいものです。実際に自宅で、データ入力などの仕事に取り組んでいる方もいらっしゃると思います。

それでは医療事務の仕事も、在宅ワークで取り組むことができるのでしょうか。

医療事務の仕事は、通常、受付や会計などの窓口業務や一般事務、場合によっては医師や看護師の医療行為の補助など多岐にわたりますが、

中でも最も中心となる業務は、レセプト(診療報酬明細書)の作成ということになります。

さすがに受付や窓口業務、医療行為の補助などは、その現場である病院にいなければ出来ないのは当たり前ですが、

レセプトの作成だったら、在宅でもできるような気がしますよね。実際のところどうなのでしょう。

結論から言えば、レセプトの作成を在宅で行うことはできません。昔は可能だった時期もあったらしいのですが、現在は事実上不可能です。

では、なぜ不可能なのか。それはレセプト関連のデータが、極めて高いレベルでの秘匿を要求する個人情報だからです。

このデータには、氏名はもちろん、年齢、性別、加入する健康保険、病歴、治療暦など慎重に取り扱うべき多くの個人情報が含まれています。

これを持ち帰って、うっかり紛失でもさせようものなら、場合によっては多大な損害賠償を求められる可能性さえ想定されます。

そのため、ほとんど全ての病院では、レセプト関連のデータを院外に持ち出すことを、固く固く禁じているのです。

従って、明文化されているかどうかにかかわらず、これらのデータを用いるレセプト関連の業務を自宅に持ち帰ったり、個人のパソコンで行うことは決して許されません。

国の個人情報保護法が制定され、市民が自分たちの個人情報の取り扱いに対する厳しい視線を向けている今日、レセプト関連データの取り扱いも、厳格になされなければならないのです。

レセプトに関する業務は月締めなので、月末から翌月初にかけて集中します。

この時期医療事務の現場は、深夜まで残業が続くことも珍しくありません。

それでも大切な個人情報を取り扱っている以上、仕事を持ち帰ることなく残業を乗り切らなければなりません。

大変ではありますが、自分に託された信頼に応えるべく、誇りを持ってがんばりたいものです。

ところで、数多い医療事務の資格取得講座を提供するの業者の中には、ごく少数とはいえ、さも在宅勤務が可能なような広告を、未だに出しているところがあります。

中には、詐欺まがいの講座も存在しているようなので、これから資格取得を目指すみなさんは、くれぐれもお気をつけてください。

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