エイズ・HIVのシンボル、レッドリボンキャンペーンとは

世界各国では、エイズの拡大の防止や、HIV患者への偏見や差別をなくすための様々なキャンペーンが行われています。

その中でも世界的な規模で行われるキャンペーンで、特に有名なものがレッドリボンキャンペーンです。

レッドリボンはアメリカを発祥とする薬物乱用の防止やエイズに対する戦い、両方を象徴するアアウェアネスリボンです。

アウェアネスリボンとは、輪状に折った短いリボンやそのイラストのことで、リボンの着用者が社会運動や社会問題について支援の意思を表明する方法として使われてきました。

色によって意味は異なり、赤いリボンは上記のような意味を持ったリボンということになります。

赤いリボンは、もともとヨーロッパに古くから伝承される風習のひとつで、病気や事故でなくなった人々への追悼の気持ちを表すという意味があったのだそうです。

エイズの啓発活動のシンボルとして使われ始めたのは、アメリカでエイズが社会的な問題となってきた1980年代ことでした。

演劇や音楽などで活動するニューヨークのアーティストたちにもエイズが広がり、エイズに倒れて死んでいくアーティストが増えていきました。

そうした仲間たちに対する追悼の気持ちと、エイズに苦しむ人々への理解と支援の意思を示すために、

赤いリボンをシンボルにした運動を初めたのが、現在まで続くレッドリボンキャンペーンなのです。

レッドリボンキャンペーンでは、赤いリボンの着用を推進するなどと通して、薬物乱用やエイズに対する啓発活動を行っています。

日本でも、厚生労働省やエイズ予防財団が、これからの社会を支える若年層にHIV・エイズが拡大している現状を踏まえ、

若年層にも届く啓発手法として、ミューシャンなど著名人の啓発ライブを実施するイベントを開催したことがあります。

この時にもレッドリボンのシンボルが掲げられていました。

レッドリボンキャンペーンは、活動に共感した人々によって指示され、現在では国境を超えて世界的シンボルとなっています。

UNAIDS(国連合同エイズ計画)のシンボルマークにも、このレッドリボンが採用されています。

レッドリボンを身につけることは、エイズに関して偏見をもっていない、エイズとともに生きる人々を差別しないというメッセージも含まれています。

ただしい知識を持ってHIVの拡大防止のために、まずは自分の体を守る行動ができること、また、正しい知識をもって、偏見や差別なくHIV感染者と生活をすることができること、

このレッドリボンの意味を知り、レッドリボンを身につけることによって、HIVやエイズについて考える機会にしてもらえればと思います。