女性の性病は自覚症状が軽い。小さな変化を見逃さないために

クラミジアなどの性病に感染することで、HIVに感染するリスクが高くなることは、ここまででも何度か説明してきました。

性病は、恐ろしく、そしてやっかいな病気ですので、感染しないように予防をすることが大切ですし、万が一感染してしまった場合には早期に治療をすることが大切です。

これは、HIV・エイズ予防という観点からも大変重要なことです。

しかし、クラミジアなどの性病は、自覚症状がないことも多く、特に男性に比べて女性に自覚症状が現れにくいという特長があります。

そのため、女性は性病に感染しても自覚症状なしに病気をもったまま気づかずに生活をしてしまう可能性が高いのが問題です。

女性には男性の症状にみられるような特徴的な症状は現れないことが多いため、下腹部痛などの症状があっても、膀胱炎や膣炎と診断されることがあり注意が必要です。

このような自覚症状の軽い性病に気が付くためには、日ごろから自分の体をよく観察し、小さな変化でも気が付くことがとても重要になってきます。

症状として現れる可能性があるのは、排尿時の痛みや、膣分泌物の変化です。

黄色っぽい膣分泌物や血液が混じった膣分泌物があればまた、それは何らかの性病への感染の兆候かもしれません。

また、おりものの量や色などに変化が見られることもあります。

おりものが増加するケースが多いようですが、色が灰色がかるなどの変化が出ることもあります。

いずれにしても特に感染初期の段階では自覚症状に乏しいため、感染に気付かずに保菌していることが多く、

病状が進行してしまってから不正出血や下腹部痛、性交痛などの異変に気づき、初めて感染の可能性を自覚するケースが多いようなのです。

性病を放置すれば、HIV感染のリスクが高まるのもそうですが、不妊や流産の原因になる場合もあります。

例えば、女性が淋病に感染した場合、感染は膣、子宮、卵管、骨盤内へと徐々に菌が進行して行きます。

妊娠中に淋菌が感染した場合、早産や流産を起こす可能性があります。胎児が出産時に淋菌に感染し、最悪の場合には死亡する可能性もあります。

自分の体の小さな変化を見逃さないこと。また、たとえ自覚症状がなくても定期的にこうした性病の検査を受けることが大切です。

特に女性の場合には、自覚症状がほとんどない場合もあるということをよく覚えて置いてください。