取引所取引ではない、非くりっく365業者以外の店頭取引業者の損失を申告しても、損失を次の年に繰り越すことは出来ません。
(ただし、個人事業主の場合には店頭取引であっても損失の繰越が可能です。)
この場合は、確定申告にはなんのメリットもありませんので、確定申告しないという結論になります。
なりますが、実はどうにかして、損失を繰り越したいと考えている場合には以下の方法で繰り越すことも不可能ではありません。ただし、あくまでも自己責任でお願いします。
もちろんご存知だとは思いますが、未決済ののポジションは、含み益も含み損も課税対象外となります。
これを利用して、店頭取引業者でも損失を次の年に繰り越すことが出来ます。
簡単に説明すると、両建てして、含み益のある方をその年のうちに決済し、再び決済したポジションを取り直します。
この時点で口座には含み損はありますが、年間の損失は、今回決済した含み益の分だけ減ることになります。
そして年が明けてから、両方のポジションを決済するという方法です。詳しく見てみましょうか。
なるべく流動性が高く値が動きやすい、そして極力スプレッド幅の狭い通貨を選び、同時刻に売りと買いの両方のポジションを、同じ量で持って下さい。
ここでは両建てした段階で含み損が無いようにポジションを建てようと欲張らないで下さい。
ここは最初から損を承知で、リスクを極力抑えることを優先します。
計算を簡易にするためスプレッド分は省略して計算しますが、例えば一つの通貨ペアで100万通貨のポジションを同値で両建てしたとします。
100pipの値動きがあれば、片方は100万円の利益、片方は100万円の損失になります。そして含み益はゼロ円。(実際にはスプレッド分の損失が出ます)
この状態になったら、利益が出ているほうを決済して、すぐに、同じポジションを同じ数量発注して再び両建て状態を作ります。
この場合の含み損は100万円となり、これが次の年に繰り越す損失となります。
両建てしている限り、スワップ分の損失はありますが、為替差益による損失はこれ以上は増えません。
そして、年が明けてから両建てした両方を一斉決済すれば、無事、翌年は損失を繰り越した赤字状態で始められるということです。
この方法は、必ず、スプレッド分とスワップ分の損失が出ますし、両建てに失敗すればそれ以上の損失になる危険性ももちろんあります。
繰越しようとする金額が多ければ当然それなりの金額の保守金も必要になります。もしも実行しようと考えるのであればあくまでも自己責任で実行して下さい。