必要証拠金で比較するFX通貨ペア

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通貨ペアごとに必要保証金の金額は変わります。これは単純な理由からです。

日本円に対してレートが100円の通貨は、当たり前ですが、1通貨ポジションを持つのに必要な金額は100円です。

これにレバレッジ50倍をかければ、100÷50で、1通貨に対しての証拠金は2円になります。1,000通貨持つ場合には2,000円であると計算できます。

一方、日本円に対してのレートが10円でレバレッジ50倍の場合、これは、1通貨あたり、0.2円でポジションを持つことができます。

1,000通貨の場合には200円ということになります。

円の絡まない通貨ペアの場合、例えばユロドルであれば、まず、1ユーロあたり、何ドルになるのか計算し、そのドルが何円かを計算することで証拠金が求められます。

つまり、レートによって、証拠金の金額は変わるということです。レートが低い通貨ほど、必要証拠金の額は少なくなっていきます。

このため、レートが低くて高金利な通貨は、スワップ派の人に人気があります。

スワップ派は安全運用が基本ですから、必要証拠金が少なければ、低レバレッジで運用する場合も、レートが高い通貨に比べて、通貨の量を増やせるためです。

日本人に人気があるのは、南アフリカランド、通称南アです。レートが低いため、ポジション数を増やして高金利での運用が可能なのです。

他にも様々な低レートで高金利な通貨はありますが、流通性が低い通貨ペアですと取り扱う業者は極端に少なくなってきます。

取り扱っていても、ドルストレートや、クロスユーロのみであったりする場合も多いようです。

ブラジルレアルは高金利で低レートという、スワップ派にはおいしい条件なのですが、残念ながら取り扱っているFX業者は見かけません。

このように、保証金の額はレートに比例しますが、レートの変動率は必ずしもそうとは言い切れません。

基本的にはマイナーな通貨ほど変動率は大きく、メジャーな通貨ほど変動率は低くなります。

もちろん変動幅は、レートが高い通貨のほうが大きく動きます。例えば、日本円に対して、レートが100円の通貨があるとします。

この場合、最悪の場合は100円値下がりする危険がありますが、日本円に対して10円のレートの通貨であれば、値下がりは10円を超えることはありません。

ですが、変動幅は少なくても、変動率で見れば、100円の通貨が99円になっても1%ですが、10円の通貨が1円下がればその変動率は10%になります。

レバレッジをかけた長期運用の場合は、この変動率も重要な要素です。

動けば動くほど、ハイリスクになりますから、きちんとしたレバレッジ管理が必要になってきます。

リスクを考えれば、証拠金の低い通貨ほど、レバレッジは下げる必要があるため、いくら安いとはいっても無理な通貨の量はもてません。

急変時に持ちこたえられなくなってしまっては、スワップはにとっては本末転倒です。

為替差益を狙うなら、必要証拠金がさほど安くはなくとも、変動率の高い通貨のほうが有利です。

ですがあまりに動きすぎても、値動きによるリスクが高くなるため、トレードが難しくなります。

スワップを狙うならできるだけ変動幅も変動率も低く、証拠金も低い通貨が理想ということになりますが、こちらもなかなか理想の通貨ペアというものはありません。

結局は、必要証拠金の他にも、どこまでのリスクを許容できるかを考えなければ、通貨ペアを比較はできないことになります。

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