オプション取引の中には、設定されたレートに到達するとオプション権利が消滅する、もしくはオプション権利が発生する、つまりは勝ち負けが確定する種類のものがあります。
このタイプのオプション取引で、設定されている指値がオプションバリアです。
オプションバリアには売り注文、買い注文が入っていますから、そのレート付近では、オプション取引きを行っていない、
市場参加者にとってもねらい目となり、動きか加速したり、跳ね返されたり、などといった動きが見られます。
こうした節目となる価格は、別にオプション取引を行わない人であっても、意識しておいて損ではありません。
そして、オプションバリアには、それぞれの強さというものがあります。抵抗といってもいいでしょう。
例えば、ドル円であれば100円と、110円、90円、どのオプションバリアがもっとも分厚いと思いますか?
現在オプション取引されているオプションバリアにこのレートがあるという意味ではありません。相場の節目となる金額はどれかという話です。
切りのいい100円は意識されて当然ですから、当然相当量のバリアがあります。90円はドル円が100円を切る以前の時代には当然分厚いバリアがあったはずです。
基本的な考え方としては、切りのいい数字と、歴史適に突破されていないレートには、当然多くのバリアがあるということになります。
トレンドは、基本的に何らかのきっかけが相場に投入されるまで続きます。
これらのレートは、ファンダメンタルズ的な要因がなくともいきなりトレンドを終焉させたり、加速させたりするきっかけとなったりもします。
バリア付近でのトレードは、こういった要素も踏まえてトレードすることを心がけるとよいでしょう。
オプションのトリガーの意味と、FX取引への影響
トリガーとは、もしもオプション取引に興味がなければ指値のこと程度の認識でもいいでしょう。
通常のFX取引では個人個人が自分の思惑に従って、好きな箇所に指値を入れますが、オプション取引の場合はオプションによって指値が決まります。
トリガーの言葉の意味は、日本語で言えば引き金のことで、オプション取引では、ノックアウトするポイント、レートのことになります。
ノックアウトとは、権利が消滅するということです。ノックアウトされた権利は、勝ち負けで言えば、負けということになります。
ちなみに、これとは間逆の意味でノックイン・オプションと言えば、オプションの権利が発生することを言います。
このトリガーは、たいていは切のいい数字ということになります。市況解説などでしばしば耳にするトリガーは、このような意味です。
こうしたオプション取引は単一で使われることよりも、ファンド商品などの一部として組み合わされて使われます。
ノックアウトされた場合には利回りは低下しますが、大きく損失を出すことはなく、その範囲は限定されます。
変わりに、オプションを手にいれることができた場合には、大きな利回りが得られることになります。
そして、このトリガーがレートに与える影響があるのかといえば、もちろんあります。
ですが、トリガーがあるからレートがどう変動するとはいえません。為替レートはオプション取引のみによって変動するわけではありません。
ですが、規模の大きなオプショントリガーは、到達させまいとする攻防戦が起こったり、一度トリガーに到達してしまってからでも、再び戻しが起こったりします。
もちろん、トリガーを通過して、大きく値が動くこともあります。はっきり言えば、どうなるか読むのは難しい相場になるということです。
初心者であればなおさらです。アナリストであっても、単純に予想することは難しいのですから、トリガーポイントに対して、上がるか下がるかは予想はしないほうが無難です。
自信がなければ、相場の方向が読めるようになるまでは、参入しないほうがいいかもしれません。