阿鼻叫喚(あびきょうかん)は、ちょっと難しい単語ですね。この語句を辞書で調べると大体の意味は、甚だしい惨状に面し堪えられないで泣き叫ぶさま、というものです。
ではFXでそれほどの状況とはどれほどのものでしょうか。想像を絶する状態でしょうね。
例えば比較的最近こんなことがありました。
2009年10月末の事ですが、くりっく365で、南アフリカランド/円が始値11.810円から安値8.415円に大変動しました。
約3割という異常な値動きはトレーダーたちも全く予測していなかった状況で、強制決済されるトレーダーが続出しました。
南アフリカランドはスワップポイントも高く、多くのトレーダーが長期運用で利用する通貨ペアでもあります。
長期運用の場合、たいていは逆指値注文を余裕のある設定にしておくので、多くのトレーダーが強制ロスカットを執行されてしまう状況になってしまったわけですね。
まさに阿鼻叫喚の状態だったわけです。
これは一例に過ぎません。たくさんの個人トレーダーが同じような状況に陥り、FX取引から余儀なく撤退させられているのが現状です。
ではどうしたらそのような状況を避けられるでしょうか。なにか対処方法はあるのでしょうか。もちろんあります!
大切な対処法は、逆指値注文によるロスカット設定を絶対に怠らないことです。
値幅があまりなくレートが穏やかであるからといってロスカット設定を怠ると、先ほどの例のような状況に陥ります。
ポジションを持った時は必ずロスカット設定をしましょう。それさえしておけば、損失は最小限に抑えられます。堪えられないような惨状になることはありませんね。
経済指標を必ずチェックすることも大切です。重要指標が発表される前後はとりわけ値動きが激しくなります。
そして発表内容によっては突如としてトレンドが変わり、レートが今までと全くの逆方向に動くことはしばしばあります。
FX初心者であれば、経済指標発表の前後はポジションを持たないことが最大の対処法です。
ポジションを持たなければ利益は得られませんが、損失をだすこともありません。
ハイリスクな状況を避け、その他比較的ローリスクの機会を捉えて利益を出していくことは十二分に可能なわけです。
全くどうしようもないといった状況に陥る前にきちんと対策を立て、自分の大切なFX資金を管理していきましょうね。