日本と韓国、ズワイガニの養殖技術の違い

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皆さんが普段食べているズワイガニはどんなズワイガニでしょうか?皆さんが食べているズワイガニは、実は養殖のズワイガニかもしれません。

ここではズワイガニの養殖にいたるまでの歴史、そして日本と韓国におけるズワイガニの養殖技術の違いについて詳しく見ていきたいと思います。

ズワイガニは日本では多く食べられている食用のカニですが、1970年代をピークにだんだんと水揚げ量が減少してきていることが問題となっていました。

意外と知られていないことなので、皆さんの中にも知らなかったという方々は少なくないのではないでしょうか。

ズワイガニは数多くあるカニの種類の中でもとても人気のあるカニですが、こうして水揚げ量がどんどん減っていってしまっては、

ズワイガニの旬の時期になってもズワイガニを獲ることができず、旬の時期にズワイガニが食べられなくなるかもしれない、とも考えられていました。

ズワイガニの旬は秋から冬にかけてのシーズンとなりますが、この時期は鍋料理も美味しく食べられる時期です。

ズワイガニも今や鍋料理には欠かせない食材となっていますが、もしズワイガニが獲れなくなってしまったら、今までのように旬のズワイガニを味わうことができなくなってしまいます。

そこで日本ではズワイガニの養殖を試みました。「越前ガニ」と呼ばれるズワイガニのブランドでも有名な福井県を中心に、ズワイガニの養殖技術が研究されていきました。

ズワイガニの養殖はそう簡単に成功するものではなく、とても長い年月をかけた養殖技術の研究となっていましたが、

ズワイガニの養殖技術を磨きに磨き抜いて34年、日本はついにズワイガニの養殖に成功することができたのです。

2002年の冬、福井県にある独立行政法人「水産総合研究センター」「小浜栽培漁業センター」において、

1万8千匹ものズワイガニの稚ガニの生育が成功した日本は、世界で初めてズワイガニの養殖に成功した国として一躍有名になりました。

本来は1万匹の生育を目安としていた研究でしたが、実際は1万8千匹という結果が出たことから、

この技術ならば養殖技術として利用していくことができるという見込みを立てることができました。

しかし、それから6年後の2008年、日本に次いで韓国もズワイガニの養殖技術を開発したのです。

しかも韓国におけるズワイガニの養殖技術は、2006年から研究を始め、わずか3年程度で成果を出したという驚きの技術です。

日本でズワイガニの養殖技術が成功するまでかかった34年という年月に比べ、韓国のズワイガニ養殖技術は3年で成果を出したため、

日本で初めてズワイガニの養殖が成功したニュース同様に世界を驚愕させました。

ただし、当時の韓国におけるズワイガニ養殖技術で生育されたズワイガニは320匹と、

日本で初めて養殖が成功したときの生育量に比べると大幅に少なく、また産業化するまでにまだ至らない技術であるとも言われています。

日本は韓国のズワイガニ養殖技術を高く評価していますが、現在の日本では毎年1万匹ほどの稚ガニを生育していることから、

韓国のズワイガニ養殖技術に比べると日本の養殖技術の方が技術力としては高いと言えます。

しかしズワイガニの養殖技術はまだ開発されたばかりです。今後、韓国も日本と同様、さらにズワイガニの養殖技術に力を入れてくると見られています。

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