ここではズワイガニの「内子」と「外子」について詳しく紹介していきます。内子と外子という名称は、雌ズワイガニの卵や卵巣のことを指しています。
雌ズワイガニは産卵前までおなかに卵を抱えていますが、身はもちろん、この卵や卵巣も実に絶品なのです。
さらに雌ズワイガニは11月~1月上旬までの間しか獲られないこともあり、食べられる時期も限られてくるため、雌ズワイガニの卵と卵巣は珍味としても有名となっています。
実際に雌ズワイガニの産卵が行われる時期は1月下旬~3月の間なのですが、1月上旬を過ぎると資源保護のため、
ズワイガニ漁は禁漁となってしまうので、雌ズワイガニの卵と卵巣はより貴重なものとして知られています。
それではまず、雌ズワイガニの内子について見ていきましょう。
内子は甲羅の中に詰まっている雌ズワイガニの卵巣とかにみそになります。赤色をしたものが卵巣、茶色のものがかにみそです。
どちらも濃厚な味わいで非常に美味しいことから、好んで雌ズワイガニを選ぶ方々も少なくありません。雌ズワイガニの内子のファンはとてもたくさんいるんですね。
では、次に外子について見ていきましょう。内子は雌ズワイガニの卵巣でしたが、外子は雌ズワイガニのおなかに詰まった卵となります。
ぷちぷちとした食感が絶妙な外子は、受精しているものと受精していないもので名称がわかれていることが特徴です。
一般的に受精している外子は「くろこ」、受精していない外子は「あかこ」と呼ばれています。
くろこは暗めの赤色、わかりやすく言うと赤ワインのような色が特徴で、あかこは綺麗なオレンジがかった色をしています。
イクラなどのぷちぷちとした食感が好きな方は、きっと外子も美味しく食べられるのではないでしょうか?
食感を楽しみたい場合には外子が、そして濃厚な味わいを楽しみたい場合には内子がおすすめです。皆さんの好みに合わせて雌ズワイガニの味わいを楽しんでみてくださいね。
このような内子や外子を持つ雌ズワイガニの種類としては、福井県産の「せいこガニ」、山陰地方の「セコガニ」や「親ガニ」、
石川県産の「香箱ガニ」などが有名ですが、その中でも福井県産のせいこガニは特に美味しい雌ズワイガニと言われています。
ちなみに雌であるせいこガニと対になっている雄ズワイガニは「越前ガニ」と呼ばれているズワイガニで、こちらもまた実に甘みのある美味しいズワイガニとなっています。
福井県産のズワイガニは雄も雌もそれぞれ違った味わいが楽しめることが特徴ですね。
また、以上で紹介したような福井県ではもちろん、それぞれのズワイガニの産地では、ズワイガニ漁が解禁になると地元のスーパーなどでズワイガニが多く販売されるようになります。
旬のズワイガニは値段が高いと思われがちですが、非常にお財布にやさしい値段で売られていることもまさに産地ならではとなっています。
特に雌ズワイガニは雄ズワイガニよりも安く手に入るので、ぜひ皆さんもズワイガニの旬が始まる時期には、産地で雌ズワイガニを購入してみてはいかがでしょうか?
地元の料理屋さんなどでも旬の雌ズワイガニは食べられますので、ぜひ一度、産地で本場の雌ズワイガニを食べてみることをおすすめします。
このように、ズワイガニは身だけでなく、卵や卵巣である内子や外子も美味しく食べられます。
まだ内子や外子を食べたことがないという方々も、ぜひズワイガニの新たな一面を味わってみてはいかがでしょうか?