市販の多くのシャンプーが「皮脂を取る」ことに懸命になっています。「皮脂と汚れが頭皮の毛穴をふさいでいるから頭皮環境が悪化している」と。
でもちょっと考えてみてもらえませんか?
頭皮を洗浄して皮脂を取る育毛で薄毛が改善されるなら、現在は「シャンプー」をつかってジャブジャブ洗浄しているのだから、昔より悩む人は減っているはずです。
特に女性は髪を結うのに髪結油を多用しています。頭皮も髪も油がたっぷりのっていたわけです。
けれども女性の薄毛なんて、昔はほとんど見られなかったのですから、「皮脂を取るためにシャンプーする」のは矛盾していると思いませんか?
薄毛の原因の一つは、皮脂の分泌が「異常に」増えることにあります。このように「異常」なほど増えるには原因があるのです。
人間の体の仕組みは必要なものに関しては「取れば減る」のではなく、取れば補充する機能が働きます。皮脂の減るのが激しくなれば分泌の量をふやす機能が働きます。
こうして、皮脂の分泌の増えている人が多いのです。取っても減らないのが皮脂なのです。
なのに、毎日毎日、頭がスッキリしないから、抜け毛が増えるんだといってはジャブジャブ洗う…皮脂を取り過ぎて過剰分泌。また洗って…の繰り返しです。
頭皮に必要な潤いを残すシャンプーを使うこと
市販のシャンプーは特にサッパリ感や洗い上がりを優先したつくりになっています。
そのため、必然的に「皮脂を取る」ことを優先したシャンプーの作りになっているため、市販のシャンプーでよく洗えば洗うほど必要な皮脂を過剰に取り去り、
皮脂の分泌を促すようになっていきますから、現代では本来脂症とは縁がなかったはずの女性でも脂症で、
「頭皮も異常なほど綺麗なのに」「抜け毛が多くなり」「毛の生育が悪くなっていく」のです。
「頭皮の皮脂を取る」「スカルプケア」という文言に過剰に反応する必要はありません。普通の人が薄毛となる大きな原因は
■「皮脂の取り過ぎ」
■「刺激の強い整髪剤や脱色剤」などで毛根自体が弱っている
■栄養バランスが悪いので髪を生育させる栄養が足りない
■生活の不摂生により栄養が十分に活用されない。
ということにあるのです。
まずとりあえずは「過剰なシャンプー」を改めること。
頭皮の潤いを保つことを重視するシャンプーに変え、適度な回数で洗うようにすることが重要です。