淋病は自然治癒できる?

淋菌感染症に感染したと思われる症状がある場合、気になる症状に気が付いてから数日後、いつの間にか症状がなくなっていたとしたら、それは自然治癒したのだと喜んでしまっていいのでしょうか?

淋菌感染症をはじめ、性行為感染症に感染した場合、自然治癒はあり得ないと言われています。

もし、感染したまま、気になる症状を放っておくと、淋菌は体の内部へと侵入していきます。

表面的な自覚症状が消えたとしたら、それは自然治癒ではなくて、もっと重大な症状を引き起こす前触れだと思った方がよいかもしれません。

また、症状が消えたことを自然治癒だと勘違いしている間に、さらに他の人への淋菌感染症の感染を広げることになります。

それから、淋菌感染症の疑いを持って医療機関で受診したとしても、適切な治療をしなければ、症状が軽くなるだけで、完治したとは言えない状態のままの場合もあるようです。

現在、淋菌感染症の確実な治療は、スペクチノマイシン、セフォジジム、セファトリアキソンの注射以外はないそうです。

自然治癒同様、治療中に、もう治った…と、自分で勝手に判断してはいけません。完治の判断は、専門家にしてもらいましょう。

淋病の治療方法

ひと昔前には、性病の代表的なものであった淋病。

すなわち淋菌感染症は、ペニシリンなど、抗生物質による治療ができるようになって、感染者は増加することなく推移していましたが、再び、増加の傾向になっています。

これは、淋菌感染症の感染が若者の間に広がっていることと、治療薬の不適切な使い方によって、薬が効かなくなる耐性菌が増えたためなのだそうです。

抗生物質の服用により治療されてきた淋菌感染症ですが、最近では、抗生物質を服用することでは効き目が期待できない場合もあるようです。

このような場合には、注射による治療をします。薬を服用する場合の治療期間は、約1週間〜2週間のことが多いようです。

薬の服用中に、もし、症状がなくなったとしても、処方された薬は全て飲みきることが大切です。

抗生物質を服用する場合には、飲み忘れに気を付けて、決められた間隔できちんと飲まなければいけません。

もし、飲み忘れたりすると、血液中の薬の濃度が低くなってしまうため、殺菌ができなくなり、菌が減らずに増えてしまうこともあります。

決められた期間に、確実に治療をしないと、いつまでも治らなかったり、耐性菌を生み出すことになってしまいます。

淋菌感染症は、ひとりでは完全な治療はできません。必ず、パートナーと一緒に治療を行ってください。

そうしないと、せっかく治療して治ったと思っても、感染しているパートナーと性交渉を持つことで、再び、感染することになってしまいます。