背が伸びることは身長が伸びることですが、そのために心がけることはいろいろあります。
まず、背が伸びるということは骨が伸びるということですから、骨を伸ばすことに心がけることです。
身長が伸びるメカニズムは、骨の中でも骨端線という軟骨の部分が増えていくことです。この骨端線を増やしていくように心がければ背を伸ばすことができるのです。
骨端線が増えるということは骨が新陳代謝を繰り返すことですから、それを促進させるように心がけます。
それにはカルシウムやコラーゲンといった物質を体内に取り込み、骨の新陳代謝を助けることが大切ですが、具体的にはバランスの良い食事を摂ることです。
次に成長ホルモンが背を伸ばすために不可欠なホルモンですが、このホルモンは十分な睡眠により脳から分泌されます。
そうなると良く寝るように心がけることも大切だということが分かります。
成長ホルモン自体は背を伸ばすわけではありませんが、このホルモンが肝臓に作用して、肝臓から骨端線に必要な物質が分泌されるのです。
そのためには肝臓が正しく機能するように健康にも心がける必要があります。
特に一番背が伸びるとされている10歳頃から17歳頃には規則正しい日常生活を過ごすように心がけたいものです。
また、適度な運動も一役買っていますから、ストレッチを含めた無理のない運動を毎日することも大切です。
背を伸ばすための心がけを端的にまとめますと、第1にバランスのとれた食事を規則正しく摂ること、
十分な睡眠をとること、ストレスがないようにすること、体に合った運動をすることだと言えます。
タバコはNG
身長とタバコとの因果関係はないとは言えません。というよりは大いにあるのです。昔からタバコが人間の体に与える害についてさまざまな論議が展開されてきました。
そのなかでも大きく取り上げられているのが、未成年者の喫煙です。
なぜ未成年者の喫煙が問題になるのかと言いますと、その理由の一つは身長が伸びるのは未成年の時期だからということです。
身長が伸びるというのは体が成長するということです。そして、体の成長はある一定の期間であって、いつでも成長しているのではありません。
医学的に検証され、データが示すように身長が伸びるのは男性も女性も10歳頃から17歳頃、プラスアルファとして20歳までとされています。
つまり、特殊な例外はありますが、この7年から10年間で大体背の高さが決まってしまうのです。
この大切な期間にタバコを吸うということは背を伸ばすための体内のメカニズムに悪影響を及ぼすことが医学的にも証明されています。
分かりやすく言いますと、タバコを吸うと一酸化炭素が発生して、体内に酸素不足の状態を作り出してしまいます。
この酸素不足が脳下垂体に悪影響を及ぼします。すると脳下垂体から分泌されて身長を伸ばすのに不可欠な成長ホルモンが出なくなってしまいます。
喫煙はこういう身長を伸ばす一連のメカニズムを阻害するのです。
また、受動喫煙もタバコを吸うのと同じ影響を与えますからタバコはNGということは受動喫煙のNGということです。
したがって成長期のお子さんのいる家庭などでは子どもの受動喫煙を防ぐために十分な注意が必要ですし、ましてや妊婦が喫煙したり受動喫煙の被害を受けないように気をつけたいものです。