身長を伸ばすのに効果的な食事はあるのでしょうか。答はイエスです。
生きていくためには食事と飲み物は不可欠ですが、成長期に動物性たんぱく質を摂ることが、身長を伸ばす秘密のひとつなのは、戦後の日本人の背が高くなったことからも明らかです。
身長の伸びは体の成長と同じことなのです。そして体の成長にはバランスの取れた食事を摂ることが不可欠なことは誰でもが知っていることです。
しかし、たくさん食べれば身長が伸びるというわけではありません。健康な体づくりに欠かせないのは食品の品数の多さが密接に関係します。
理想は1日に30品目を摂ることとされています。この30品目の中には肉類ももちろん含まれていますが、動物性たんぱく質が多ければ身長が伸びるというのではありません。
それからダイエットのために野菜ばかりしか食べないのもNGです。つまり偏食は避けて1日3食を摂り、栄養のバランスを考えなくてはなりません。
最近、朝御飯を抜く傾向が見られるようですが、これもある意味では偏食ですから身長だけではなく健康な体づくりにも望ましいことではありません。
また、栄養素には各種のビタミンはもちろんですが、カルシウムや亜鉛、マグネシウムのようなミネラル類も含まれていますし、脂質も栄養素の一つです。
お米やパン、麺類のような炭水化物も必要です。
たんぱく質は肉、魚、大豆などから摂ることができますし、一口に肉といっても牛肉、豚肉、鶏肉などや、同じ牛肉でも肩の肉、背中の肉など部位によっても栄養素は違います。
また、カルシウムは海藻類からも摂ることができます。
成長ホルモンと身長の関係
成長ホルモンという言葉をよく耳にしますが、これはヒト成長ホルモンのことです。この成長ホルモンは人間の成長に欠かせないものですが、とりわけ身長を伸ばす効果があります。
その特質を利用して生まれつき背の低い人の治療薬としても使われています。成長ホルモンは脳下垂体の前部から分泌されます。
分泌された成長ホルモンが肝臓に作用して、さらに軟骨細胞を増殖する性質があるソマトメジンCを分泌し、骨の成長に働きかけるのです。
この時、成長ホルモンそれ自体も直接骨端線という軟骨に作用します。ですから成長ホルモンと身長とは極めて密接な関係を持っていると言えます。
また、成長ホルモンと睡眠も大いに関連があります。成長ホルモンの分泌には十分な睡眠が必要だからです。
寝てから2時間ほどで成長ホルモンが脳下垂体から分泌されると言われていますから、
それから、分泌し続けるためには最低でも約7時間の睡眠が成長ホルモンの分泌には必要だと言われます。
つまり、十分な睡眠を摂り、成長ホルモンをたくさん分泌させることは身長を伸ばす骨を作ることなのです。
しかし、ここで注意しなければならないのは、成長ホルモンが肝臓に作用するために軟骨細胞を増やすソマトメジンCが分泌するということです。
このためには肝臓が正常な状態でなければなりません。したがって肝臓に異常があると、この連鎖反応が成立しないということです。
端的に言えばいくらたっぷり睡眠を摂っても、肝機能に異常があると身長は伸びないということになってしまうのです。