多汗症の原因の一つに「精神性発汗」があります。精神性発汗が原因の方は手のひらだけではなく足の裏や脇の下、顔などにも汗をかきます。
その中でも一番人目につく場所といえば「顔の汗」ではないでしょうか?
私などもそうですが「この人すごい汗かきだなぁ」と思われているのでは、と考えるだけでさらに汗が出てきてしまいます。
このように顔の汗は一番目でつ部分だけにどうにかならないものかとい色々調べてみましたが、一時的であれば顔の汗をおさえる方法はあるようです。
その方法というのは「皮膚圧反射」を応用する方法で半側発汗と呼ばれています。
皮膚圧反射というのは、体の一部分を圧迫するとで汗が中々蒸発しなくなるため、汗が抑えられ他の部分が代わって汗をかく、という作用をいいます。
一つ例を上げると、寝ている時のことを考えてみてください。就寝中は背中側が圧迫されるため、背中の汗は減少し、胸側の汗が増加してきます。
同じ考え方で、体の上半身を圧迫してあげると上半身の汗は減少して、下半身からの汗が増えてきます。
もうお分かりですよね。この方法を利用することで一時的ですが、一番気になる顔からの汗をおさえることが出来るようになります。
顔の汗お抑える方法はいたって簡単です。
胸の上の方の助骨を両手で強く圧迫してみてください。そうすることで、一時的ですが顔の汗をおさえることができます。
ただし、人と会っているときなどずっと助骨部分を抑えながらというのは難しいと思うのでなにか適当な幅のひもなどを利用するのがいいかもしれません。
この方法を利用している良い例に、舞妓さんの高帯があります。
舞妓さんの高帯は胸全体を非常に強く圧迫していて、それで顔の化粧崩れを防いでいるともいわれています。
顔の汗をおさえる効果としては一時的、その場だけですが、その後も若干の汗の減少は期待できます。
汗をおさえることができたという精神的な安心がより汗を抑えてくれて、汗に対する緊張から開放されるからです。
「汗をおさえることができた」という安心感で、気持ちが汗以外のことに向けられ、ほかのことに神経を集中することで汗が減少するのではないかと考えられています。
多汗症には自律神経を整えると良いです
多汗症の原因というか、汗をかきやすくなる原因の一つに交感神経があります。
自律神経のバランスが崩れると交感神経が優位になり、交感神経は発汗に関わっているため、発汗刺激が強くなり汗をかきやすくなると言われています。
自律神経と交感神経のバランスが崩れてしまった時の効果的な入浴方法をお話しますね。
自律神経のバランスを整えるための入浴法のポイントは
交感神経を刺激するために手と足を温める
刺激した交感神経を半身浴で鎮める
クールダウンを行う
この3つがポイントになります。
入浴時に他に気をつける点としては、入浴前後には十分な水分を取るようにしてください。その際は、できる限り冷たい水は避けて、常温の水を飲むようにしてください。
自律神経を整えてしっかりと汗、多汗症対策を行いましょう!
交感神経を刺激するために手と足を温める手足高温浴は次をご覧ください!
手足高温浴で多汗症対策
例えばアフリカや中東などの熱い地域や国に住んでいる方はそれほど汗をかきません。
もしかしたら多汗症といわれる症状はないのかもしれませんね(笑)不思議に思われるかもしれませんがどうしてか御存知ですか?
ずっと熱い地域で生活していると、基礎代謝自体が比較的低くなり熱(エネルギー)が作られる量も少なくなっていきます。
さらに、皮膚の温度も上がり、熱の放出がさかんになるため、わざわざたくさん汗をかく必要がなくなってしまうのです。
また、暑いところでの生活が続くと体がそれに順応しようとして、自然に汗腺が訓練されて、それほど多量の汗をかかなくても体温の調節ができるようになり汗腺機能が高まっていくと言われています。
呼び方は別に覚えなくてもいいですがこの事を「長期暑熱順化」と言います。
実はこの方法をうまく使って夏本番前に汗腺の機能訓練を行い多汗症対策に応用することができます。
具体的な方法は
44℃前後の熱めのお湯を浴槽の半分くらいまで張ります
両手の肘から先、両足の膝から下をお湯に浸します
そのまま15分前後浸しておきます
通常5分くらいで徐々に汗が出始めますが頑張って続けてください。お風呂用のイスを浴槽内に入れて座って使うと楽な姿勢で行えますよ。
手と足は、汗腺の予備力が最も多い箇所なので汗腺機能を高めるには最も効果的と言われています。この手足高温浴を行った後に湯船に水を足して半身浴行います。
この手足高温浴と半身浴を続けて行うことで手足高温浴では交感神経が刺激され、一方で半身浴では刺激された交感神経を鎮め、副交感神経を優位にすることができます。