多汗症と言っても人それぞれ原因などにより汗を多量にかく部位は違います。多汗症は大きく3つに分類することができます。
全身性多汗症
局所性多汗症
味覚性多汗症
上記3つの多汗症の種類を詳しく見てみましょう。
多汗症が体の一部分だけではなく全身に広がっている症状のことを全身性多汗症と言います。
全身性多汗症は、胸部や腹部、背中、でん部、大腿部など体全体に渡って発汗します。
全身性多汗症の原因自体は不明な場合が多いですが、今までそれほど汗をかかなかった人が急に汗が出るようになった場合などは要注意です。
全身に急に発汗するようになった場合は、脳の視床下部の体温調節中枢の異常、病気や疾患の疑いがあります。
病気が原因の発汗は局所的に起こることは稀で、全身に起こることが多いと言われています。
全身性多汗症が急に起こった場合、糖尿病、急性リウマチ、甲状腺機能亢進症(バセドー病)、結核などの病気や疾病の疑いがあります。
全身性多汗症が起こった場合は早めに人間ドックや内科などで見てもらったほうがよいでしょう。
局所性多汗症
先ほどの全身性多汗症とは逆に手、足、顔、頭、ワキなど全身ではなく局所的に大量の汗をかくことを局所性多汗症といいます。
最初にお話した、全身性多汗症、局所性多汗症、味覚性多汗症の中ではこの局所性多汗症が一番多いと言われています。
発症時期は概ね幼少期〜思春期の頃が多いと言われています。寝ている時は発汗は止まっているようですが、起きている時は著しく汗の量が増えるようです。
また冬などの寒い時期で気温が低い時などは発汗は少なく、蒸し暑い時期に体感温度が高くなると発汗量が増えてくるようです。
過剰な発汗は、書類にしみができたり、電気機器を壊してしまったりなどの原因になることもあるそうです。
また、握手時に相手に不快感を与えることなどにより、精神的な苦痛を感じる場合も多いようです。
手掌多汗症の重症度は発汗の程度により3段階のレベルに分類されています。数字が大きいほど症状が重いことを表しています。
発汗の程度
レベル1 湿っている程度。見た目には分かりにくいが、触ると汗ばんでいることが分かる。水滴ができるほどではないが、汗がキラキラと光って見える。
レベル2 水滴ができているのが見た目にもはっきりと分かる。常に濡れている状態だが、汗が流れ落ちるところまではいかない。
レベル3 水滴ができて、汗がしたたり落ちる。汗溜まりができる。
味覚性多汗症
食事をすることで大量に汗をかき、味覚刺激によって大量に汗をかくこと多汗症のことを味覚性多汗症といいます。
味覚性発汗は主に辛いものを食べることで顔や頭に汗をかきます。また、人によっては酸味などにも反応する場合もあるようです。
味覚性発汗は本来は生理的なものなのですが、あまりにも多量の汗が出ることで、食事の時に汗が出ることへの不安が精神的な緊張へとつながり二次性の精神性発汗が原因となる場合もあります。