読売新聞 東京都内の10歳代の女性が、インターネットで購入した中国製とみられるダイエット健康食品
「天天素清脂こう嚢(てんてんそせいしこうのう)」を服用後に死亡していたことが26日、分かった。
この健康食品からは、国内未承認の医薬成分「シブトラミン」や向精神薬「マジンドール」が検出された。
同じ健康食品によるとみられる被害は今月24日以降、この女性を含めて8都県で計10人が確認されており、厚生労働省は、使用の中止を呼びかける一方、薬事法違反や麻薬及び向精神薬取締法違反の疑いで調査している。
厚労省などによると、女性は23日朝、自宅の布団の中で、心肺停止状態で家族に発見された。
死因は不整脈とみられ、家族によると、3月ごろからこの健康食品を服用していたという。
厚労省が都道府県を通じて調べたところ、広島、岡山、富山、千葉、福島、群馬、愛知の7県で、同じ健康食品を服用した10~40歳代の女性計9人が下痢や腹痛を訴えていることが分かった。
健康食品は1箱30カプセル入りで、製造元として中国広東省広州市の「野馬生物保健品有限公司」の記載が箱にある。
毎朝食前1カプセルの服用で「4週間で5~15キロ減量できる」としていた。10人はすべてインターネットで購入したという。
ダイエット薬?で女性が死亡
読売新聞
神奈川県は1日、タイ製のダイエット薬「ホスピタルダイエット」とみられる錠剤などを服用した同県茅ヶ崎市内の20歳代の女性会社員が6月中旬、急性心不全で死亡していたと発表した。
厚生労働省によると、この薬での死者はこれまで確認されていないという。
神奈川県薬務課によると、女性は6月16日、自宅で死亡しているのが発見された。室内には8種類の錠剤やカプセル剤があり、このうち3種類がホスピタルダイエットとみられている。
ホスピタルダイエットは、錠剤やカプセル剤が数個ずつ袋詰めされ、インターネットで個人輸入されるケースが多いという。
これまでに香川、兵庫、広島の3県で肝機能障害や体の震え、頭痛などの健康被害が報告されている。
年明けのダイエット、過激な方法は避けるべき=専門家
[ロンドン ロイター] 出版業界では例年、年が明けて1月に入るとダイエット関連の書籍が多く出版される傾向にあるが、一部識者の間では過激な方法は避けるべきとの指摘もある。
栄養学の専門家らは、すべての本がお金を出して買うほど有益ではないとしている。
英医学研究会議(MRC)のトニ・スティア博士は「大切なのは数ある流行のダイエットを見分けること。
はやりものダイエットは根本的な問題を見過ごしがち」と指摘。きちんとしたダイエットはクリスマスや年末年始だけのためでなく、生涯続けるものだとしている。
また、昨年末に米国の複数の大型書店でベストセラーになったダイエット本「You: On A Diet: The Owner’s Manual for Waist Management」の作者、メフメット・オズ氏はロイターに対し、
「体重を落とすのは可能です。化学療法や喫煙も非常に効果的でしょう。しかし、必要とされているのは単なる減量ではなく、健康的に見えることです。焦点はウエイト(体重)ではなくウエスト(胴周り)なのです」と語った。
心臓外科医でもある同氏はさらに、成人の約65%が太り過ぎともいわれる英国や米国といった国では、健康的なダイエットやライフスタイルの重要性がますます高まっていると指摘している。