美白成分の種類

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アルブチン

アルブチンは、厚生労働省が認めた美白成分です。アルブチンは、メラニン合成に関わるチロシナーゼに作用し、メラニンの合成を阻害します。

なおアルブチンには、α-アルブチン(α型)とβ-アルブチン(β型)があります。α-アルブチン(α型)は、江崎グリコとスイスのペンタファームが共同開発しました。

α-アルブチンは、美白成分ハイドロキノンにブドウ糖をα結合させたものです。α-アルブチンは、ハイドロキノンほど効果は高くないが、安全性が高い。

なおα-アルブチンは、β-アルブチンより効果が高い。β-アルブチン(β型)は、コケモモ・梨などの植物に含まれています。一般的アルブチンと言えば、β-アルブチンを指します。

コウジ酸

コウジ酸は、厚生労働省が認めた美白成分です。コウジ酸は、メラニン合成に関わるチロシナーゼの活性や合成を阻害し、メラニンの生成を抑制します。

コウジ酸は、1900年藪田貞治郎により麹から発見されました。コウジ酸は、日本酒・醤油・味噌などで使われる麹の発酵過程で作られます。

なおコウジ酸は、1988年厚生省より医薬部外品に使用することが認可されましが、動物実験により発がん性が示唆され、使用が中止されました。

その後コウジ酸は、化粧品メーカーの試験により安全性が証明され、2005年11月厚生労働省はコウジ酸の使用中止の通達を撤回しました。

ビタミンC誘導体

ビタミンC誘導体は、厚生労働省が認めた美白成分です。

ビタミンC誘導体は、体内でビタミンCとなり、メラニン合成に関わるチロシナーゼの働きを抑制したり、メラニン色素の生成を抑制したりします。

ビタミンC誘導体は、体内の酵素反応によりビタミンCに変化します。ビタミンCは、分子構造が不安定で壊れやすく、肌に浸透しにくいデメリットがあります。

しかし誘導体化すると分子構造が安定化し、肌に浸透しやすくなります。なおビタミンCは、美肌に欠かせないコラーゲンの生成に不可欠です。

また抗酸化作用により、活性酸素から体を守る働きもあります。

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トラネキサム酸

トラネキサム酸は、厚生労働省が認めた美白成分です。トラネキサム酸は、メラニン色素の働きを抑制する酵素の働きを活発にします。

トラネキサム酸は、人工合成された抗プラスミン作用がある薬用アミノ酸です。トラネキサム酸は、シミ(肝斑)に対する内服薬などに広く処方されています。

また資生堂のHAKUなどの化粧品にも配合されています。なおトラネキサム酸は、歯茎の出血・炎症を抑える為、歯磨剤にも配合されています。

ルシノール

ルシノールは、厚生労働省が認めた美白成分です。ルシノールは、メラニン合成に関わるチロシナーゼとチロシンが結びつくのを防ぎ、メラニンの生成を抑制します。

ルシノールは、クラレとポーラが共同開発しました。ルシノールは、当初メラノーマなどの皮膚疾患の治療用に研究されていました。

しかしその後美白効果があることが分かった。なおルシノールは、美白効果の指標であるチロシナーゼ活性阻害効果がアルブチンの数万倍、コウジ酸の数百倍も高いそうです。

ハイドロキノン

ハイドロキノンは、厚生労働省が認めた美白成分です。ハイドロキノンは、メラニン合成に関わるチロシナーゼの活性を抑え、メラニンの生成を抑制します。

またメラニン色素も還元作用により、薄くする働きもあるそうです。ハイドロキノンは、日本では2002年から化粧品に配合することが許可されました。

日本では、美白化粧品にアルブチン・コウジ酸などがよく使われていますが、アメリカではハイドロキノンが主に使用されています。

なおハイドロキノンの美白効果は、一般的な美白成分に比べ、チロシナーゼの活性において約100倍の抑制力があるという研究結果があるそうです。

その為ハイドロキノンは、肌の漂白剤と言われています。

エラグ酸

エラグ酸は、厚生労働省が認めた美白成分です。エラグ酸は、メラニン合成に関わるチロシナーゼの過剰な働きを抑え、メラニンの生成を抑制します。

エラグ酸は、ライオンがイチゴから発見した天然ポリフェノールです。エラグ酸の美白効果は、ハイドロキノンとほぼ同等と言われているそうです。

なおエラグ酸には、美白効果以外にも抗酸化作用により、細胞の老化やがん細胞の増殖を抑制する働きもあると言われています。

なおエラグ酸は、イチゴ以外にもお茶・ザクロ・ラズベリー・ブラックベリーなどに含まれています。

プラセンタエキス

プラセンタエキスは、厚生労働省が認めた美白成分です。プラセンタエキスは、メラニンの生成を抑制したり、メラニンの排出を助ける働きがあります。

プラセンタは、「胎盤」を表します。胎盤は、臓器の機能がまだ十分でない胎児の臓器機能の一部を代行しています。

その為胎児は、母胎から十分な酸素と栄養を受け、発育することができるのです。

なおプラセンタには、美白効果以外にも角質の水分を保護し、保湿性の低下を予防する美肌効果もあります。

カモミラET

カモミラETは、厚生労働省が認めた美白成分です。カモミラETは、メラノサイトにメラニンを生成するように命令する情報伝達物質エンドセリンの働きを阻害します。

またメラノサイトの増殖も抑制します。カモミラETは、花王が開発した美白成分です。カモミラETは、キク科の二年草であるカミツレの葉から抽出した成分です。

なおカモミラETは、花王ソフィーナの美白化粧品「メモリーホワイト」シリーズに配合されています。

リノール酸S

リノール酸S(リノレックスS)は、厚生労働省が認めた美白成分です。リノール酸Sは、メラニン合成に関わるチロシナーゼに働きかけ、メラニンの生成を抑制します。

またメラニンの排出も促進します。リノール酸Sは、サンスターが開発した美白成分です。リノール酸Sの原料は、紅花油です。

紅花油から抽出した植物性原料(リノール酸)のグリセリン結合を酵素処理により解き、化粧品原料にしています。

リノール酸Sの研究・開発には、18年もの歳月は掛かっているそうです。

t-AMCHA

t-AMCHA(t-シクロアミノ酸誘導体)は、厚生労働省が認めた美白成分です。

t-AMCHAは、強い紫外線を浴び、皮膚が炎症を起こしたときに発生するメラニン色素生成誘導因子プロスタグランジンを抑制します。

t-AMCHAは、動植物に欠かせない生体成分の一つであるリン脂質です。t-シクロアミノ酸誘導体は、親水性と親油性を両方持っている天然の界面活性剤です。

なおt-AMCHAには、肌荒れを誘発する蛋白分解酵素プラスミンの生成を抑制し、肌を正常で健康に保つ美肌効果もあります。

グラブリジン

グラブリジン(油溶性甘草エキス)は、厚生労働省が認めた美白成分です。

グラブリジンは、メラニン合成に関わるチロシナーゼを抑え、メラニンの生成を抑制します。グラブリジンは、甘草から抽出されたフラボノイドです。

グラブリジンは、メラニン色素を抑制する効果(抗チロジナーゼ活性作用)がアスコルビン酸(ビタミンC)の270倍、コウジ酸の50倍あると言われているそうです。

なおグラブリジンには、美白効果意外に強い抗菌作用や抗酸化作用もあります。

マグノリグナン

マグノリグナンは、厚生労働省が認めた美白成分です。

マグノリグナンには、メラニン合成に関わるチロシナーゼの成熟過程を阻害することでメラノソーム(メラニン合成が行われる小器官)への移行を阻害し、チロシナーゼの量を抑制します。

マグノリグナンは、従来のメカニズムよりも早い段階でメラニン生成を抑制します。マグノリグナンは、カネボウが13年もの歳月が掛けて、開発した美白成分です。

マグノリグナンは、白モクレンの樹皮「厚朴(コウボク)」に含まれる天然成分をモデルにし、高純度に合成した成分です。

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