コエンザイムQ10は、フジテレビ系の番組で放映され、大ブームを巻き起こしました。
「肌がきれいになった」「疲れにくくなった」などその効果の多様性から欧米では『奇跡の栄養素』とも呼ばれています。
そうしたコエンザイムQ10の持つ『チカラ』についてお話します。
コエンザイムQ10によるATP産生の仕組みを解明しノーベル賞
◆コエンザイムQ10が発見されてから今日まで◆
1957年
牛の心臓のミトコンドリアからオレンジ色の物質を発見。(米国、クレーン博士)この物質がエネルギーを作り出すATP生産を助ける物質であることを解明。そしてこの物資をコエンザイムQ10と命名。
1966年
コエンザイムQ10にはもう1つ抗酸化作用があることが解明される。(米国、タッペル博士)
1974年
日本では心臓の心不全改善薬として認可されました。
1978年
コエンザイムQ10によるATP産生の仕組みを明らかにした功績によりノーベル化学賞を受賞しました。(英国、ミッチェル博士)
2001年
日本でコエンザイムQ10をサプリメントとして摂取することが可能になりました。
2004年
化粧品の成分としても認められ、化粧品への配合が可能になりました。
第1条 元気のモト コエンザイムQ10
私たちが生きていくにはエネルギーが必要です。そのエネルギーは体内の細胞の中のミトコンドリアという小器官で作られています。
コエンザイムQ10はこの中でエネルギーをつくりだす補酵素として働いています。このコエンザイムQ10の機能は、他の物質では代替できません。
つまりコエンザイムQ10はエネルギー、元気のモトなのです。
第2条 若さのモト コエンザイムQ10
老化を早めたり様々な病気を引き起こす原因と見られているのが細胞の酸化です。そして体の中で酸化の引き金となるのが活性酸素といわれております。
最近の研究から細胞の酸化を防ぐ代表的な抗酸化物質であるビタミンEが抗酸化作用を発揮するにはコエンザイムQ10が不可欠であることが明らかになりました。
つまりコエンザイムQ10は老化を防ぐ、若さのモトなのです。
コエンザイムQ10が失われるとビタミンEが多く残存していても時間とともに過酸化脂質が増加します。
これはコエンザイムQ10に強力な抗酸化力があり、ビタミンEの抗酸化作用を助けていることを示しています。
第3ケ条 加齢によって減るコエンザイムQ10
コエンザイムQ10は、もともと体の中のあらゆる細胞に在り、体の中でつくり出されます。
しかし、私たちの体の中に在るコエンザイムQ10は20歳頃をピークに減りはじめ、中高年になると体内で生産される量はガクッと落ち込んでしまいます。
休み無く働き続けている心臓を例にすると80歳のコエンザイムQ10の濃度は20歳のおよそ半分まで減ってしまいます。
そこでいつまでも元気に若々しくいるにはコエンザイムQ10をしっかり補給し続けることが重要になってきます。
第4ヶ条 食事だけでは補えないコエンザイムQ10
コエンザイムQ10は、体の中で作られるほか食物からも摂ることが出来ます。
含有量が多い食品としてあげられるものとして、イワシ、サバ、豚肉、牛肉、ピーナッツ、ほうれん草、ブロッコリー、大豆などです。
しかし一般にいわれる1日100mgのコエンザイムQ10を普段の食事から摂ろうとするとイワシなら1日20匹、ブロッコリーなら12kg、牛肉では3kgという大変な量になってしまいます。
これでは減り続けるコエンザイムQ10を普段の食事から補うのは無理といえます。しかし、ご安心ください!
日本でも2001年からサプリメントからコエンザイムQ10を摂取できるようになりました。
第5ケ条 摂り方で効果が半減するコエンザイムQ10
コエンザイムQ10を効率的に摂取する手段としては、やはりサプリメントがオススメです。最近は様々な種類がでております。
しかし中にはデタラメのものや紛らわしいものもあるようです。またコエンザイムQ10は、水には溶けずに油に溶けやすい物質です。
ですから栄養バランスのとれた、しっかりとした食事直後に摂取することが大切です。空腹時には充分に吸収されず、その効果も半減します。
こんなに素晴らしいものだからこそ正しく理解し、上手に活用しましょう。