◆胃潰瘍の改善・予防
◆がん、動脈硬化の予防
◆肝臓の解毒機能の促進
◆コレステロール値の低下
亜熱帯の沖縄特産のショウガ科植物で、根茎がサプリメントの“有効成分”となります。種類は、春に花が咲く春ウコンと、秋に咲く秋ウコン、根茎の断面が紫のガジュツ(紫ウコン)の3種類があり、秋ウコンに多い黄色の色素クルクミンは、抗酸化・解毒作用を持ち、精油の殺菌作用は、胃潰瘍の原因であるピロリ菌を殺します。
薬効に関しては、すでに多くの方がご存じかと思いますが、胃の働きを高める、悪酔いを防止するといった日常的かつ即効性の高いものから、慢性の肝臓病や胃潰瘍、さらには、ガンや動脈硬化の予防にも効果があり、また、抗酸化作用や解毒作用もあると考えられています。
これらの薬効がたしかなものであることから、俄然、人気の高い健康食品として脚光を浴びるようになったのですが、その一方には、非常に安価である、あるいは、副作用がない、といった背景もあるようです。
「ウコン」といえば、まず、肝臓に効果があることで有名だと思います。
実際、例えば、二日酔いや胃のむかつきなどには、“即効性”があるとされていますし、また、肝臓(γGTPやGOTの数値が高いなど)にも、長期間、摂取することにより、大きな効果が期待できます。
そのメカニズムは、非常にシンプルで、ウコンにはアルコールの分解速度を速め、肝臓を守る働きがあるから。
このことに関する、琉球大学のある教授らの動物実験によれば、悪酔いのもとになるアセトアルデヒドを分解するスピードが約50%も上がったそうです。
一方、胃のもたれや胃潰瘍に関しても、胃を刺激することで消化液の分泌量を増やして働きをよくしたり、胃潰瘍の原因となるヘリコバクター・ピロリ菌を殺す働きがあります。
さらに、ウコンにはコレステロール値を低下させる働きもあるといいます。
ウコンには肝臓から分泌される胆汁を増やす働きがありますが、この胆汁は、コレステロールが主成分なので、胆汁が増えれば、増えるほど、血液中の余分なコレステロールが減るのです。
コレステロール値の低下は、言うまでもなく、動脈硬化の予防はもちろん、過酸化脂質の減少にもつながります。
ちなみに、この効果について、実際にインドの研究グループが、健康な成人10人にクルクミンを1日0.5g投与し、1カ月後の血液を調べた結果、コレステロールは213mg/dlから188mg/dlに低下したそうです。
もちろん、紹介している薬効はすべて医学的に実証されていることですが、もう一点、特に紹介したいのは、肝臓ガン発症のリスクが高い肝炎ウィルスによる慢性肝炎に効くかどうか?という点です。
これに関して、ある雑誌に紹介されていた内容をざっと要約すると、東京・世田谷の三軒茶屋病院内科の野村喜重郎医師は、B型慢性肝炎20人と、C型慢性肝炎の患者30人に薬とともに、
健康食品のウコンを併用しているが、「B型でもC型でも、治療成績がほかの施設よりいい」と同医師は言っています。
また、こうした臨床医の経験を証明するために、1998年から台湾大学の医学部では、クルクミンで肝臓ガンが予防できるか、慢性肝炎の患者を集めた大規模な研究も始まっているそうです。
ちなみに、春ウコンより秋ウコンの方が、クルクミンの含有量が多いと言われています。