◆不眠の改善
◆鎮痛
◆抗うつ(精神安定)
◆偏頭痛の緩和
◆アルコール依存症の抑制
トリプトファンは必須アミノ酸(体内で生成できないため食事などから摂取しなければならないアミノ酸)の一つで、主に、脳内の興奮を鎮める神経伝達物質のセロトニンの原料となり、また、メラトニンの生合成素材にもなります。
セロトニンには、精神安定や催眠、鎮痛などの作用があり、また、メラトニンは脳の松果体に分泌するホルモンで、眠りに深い関係を持った物質として知られています。
脳内神経伝達物質であるセロトニンは、覚醒、睡眠、自発運動、摂食、飲水行動、攻撃性、学習記憶能力、性行動、中枢性血圧調整などなど……、実に幅広い機能をコントロールしています。
したがって、セロトニン量の低下が、漠然とした不安感や睡眠障害、さらには、うつ症状などを招くと考えられているわけです。
しかし、セロトニンは経口摂取によって吸収されない物質であり、また、血管から摂取しようとすると、血圧上昇や血小板の血栓形成など、人体に悪影響を及ぼしてしまう物質です。
だからこそ、その原料となるトリプトファンが注目されているわけです。
ちなみに、サプリメントとして摂取する場合は、トリプトファンから一歩進んだ、トリプトファンが脳内に入った時に変成される前駆物質「5-HTP」(ハイドロキシ・トリプトファン)を摂取するのが良いとされています。
理想的には、サプリメントではなく食事で摂って、「精神の安定」と「自然な眠り」が得られるのがベストだと思いますが、
もし、「不眠症だ」とか、「すでに睡眠薬を利用している」といった場合は、まず、トリプトファンを試してみてもいいと思います。
長期間にわたって大量に摂取すると、肝臓に障害を引き起こす恐れがあると言われていますので、その点、注意が必要ですが、1日100mg程度であれば、問題ないと考えられています。
なお、ビタミンB6、B3(ナイアシンまたはナイアシンアミド)、マグネシウムと共働して、神経伝達物質であるセロトニンをつくるので、より大きな効果を期待される場合は、上記のサプリメントも一緒に摂ると良いと思います。
牛乳、肉、魚、バナナ
フィーバーフュー Feverfew
◆偏頭痛
◆関節痛
和名「夏白菊(ナツシロギク)」といい、キク科でカモミールに似た、とてもかわいらしい花を咲かせるハーブです。
葉の部分に含まれる、有効成分の「パルテノライド」が頭痛はもちろん、関節炎の痛みも和らげるとされています。
主成分である「パルテノライド」は、頭痛の原因、脳の血管を収縮させるセロトニンの分泌を適切に抑え、血流をスムーズに保ちます。
ヨーロッパでは、採取した葉を煎じてお茶として飲んだり、葉をパンにはさんで食べたりと、民間療法として用いているようです。
また、アメリカでも、頭痛に悩まされている多くの人に改善が見られたことで、注目されているサプリメントのひとつです。
このサプリメントの優れている点は、鎮痛剤のような「痛みを抑える」という面での即効性はないものの、継続して摂取することで、偏頭痛が起こらない体質に改善するという点にあります。