わきがの治療法で、一番効果的な方法はやはり手術です。 ただ、手術にもいくつか種類があります。
まず「切除法」という手術方法です。切除法とは、脇の下のわきが臭の原因となる、 有毛部の汗腺や皮脂腺などを切り取るという方法です。
最も効果が高い施術法と言われていますが、施術の跡が残ってしまいます。次に「剪除法」です。
剪除法とは脇の皺に沿って数本切りこみを入れ、 皮膚をめくって皮膚の裏のアポクリン汗腺をはさみで取り除く方法です。
皺にに沿って切りこみを入れる為、施術の跡はあまり目立ちません。
しかし、均一の厚さで皮膚を切ることは難しいため、 まれに皮膚に大きなダメージを与えてしまうことがあります。
次に「皮下組織吸引法」です。
脇の部分に局所麻酔をして穴を開け、細い管を差込み、 アポクリン汗腺やエクリン汗腺などわきが臭の原因となるものを吸い出します。
施術の跡は小さいため、目立ちませんし、比較的安い料金で手術する事が出来ます。
どの手術法も、強度のわきがの人に効果的であると言えます。
その時の自分の体調などに合わせて、 医師とよく話し合った上で手術法を選択することをお勧めします。
オススメできない「わきが」の手術・切除法
切除法はなぜ、オススメでないのか?「わきが」の手術に切除法を用いた場合は、わきの下を大きくきります。
脇毛の生えている部分を切とってしまうため、わきがは解消されますが、大きな傷あとが残ってしまいます。
切って縫い合わせると、脇が引っ張られるわけで、突っ張った感じがします。
腕の上げ下げにも影響を与えます。完治するまでには最低でも2週間の安静が必要です。
今ではこのような手術は行われていませんが、ちょっと前まで行われていた、わきが手術です。
このことが印象に残り、わきが手術は怖いとか後遺症が残るとか思われてしまったのでしょう。
また、剪除法に至っては、数本の切れ目を入れて切れ込みを入れた皮膚をひっくり返してアポクリン汗腺を切り取っていきます。
残念ながらこの方法でも、傷跡は残ってしまいます。時間もかかり費用もかかり困難を極めるようです。
わきがと多汗症は別物ですが、わきがの人は多汗症の場合が多く、エクリン汗腺は、アポクリン汗腺よりも皮膚の浅い層にありので、
エクリン汗腺まできれいに除去するのはかなり大変な技術です。
わきがの治療手術・汗腺類を掻き取る方法
わきがの治療法のひとつに、汗腺類を掻き取る方法があります。
大きな傷が残りませんが、わきの下の肉の組織ごと掻き取ってしまうため、組織を壊しかねません。今ではほとんどこの手術は行われていないようです。
ワキに1センチほど切れ目を入れて、ちょうどはさみの刃の付いた部分を皮膚下に差し込み、ローラー部分を皮膚表面に当て、そぎ取る方法もあります。
かなり難しい手術ですが、アポクリン汗腺だけでなくエクリン汗腺や皮脂腺までも取り除くことができます。
1センチほどの傷跡がワキに数カ所残ってしまうのは、広い範囲を施術すること ができないためです。
ワキに直径数ミリの小さな穴を開け、そこからカニューレという細い管を差し込んで、汗腺類を掻き取りながら吸い取る皮下組織吸引法があります。
脂肪吸引で用いられていた技術ですが、それをわきが多汗症治療に応用したものです。
吸引法では皮膚を切開せず、小さな穴をあける為、大きな傷跡も残らず、術後の回復も早いのが特徴です。
ただ、ターゲットの汗腺類をすべて取り除くのは非常に困難で、とり切れない場合は、わきがのニオイの再発につながります。現在主流になりつつある手術法です。