口臭の治療のために歯科ではなく、内科に通うあの人の理由

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「最近口臭が強くて、○○クリニックに行っているよ。」と人から聞いたとき、それは歯科ではない事がありませんか。

何故「口臭」なのに、「歯科」で治療しないのか。

その答えは簡単です。

その人の口臭は歯科では治療できないからです。

不思議に思う方も多いでしょう。その理由は、口臭の原因にあります。

日本口腔・咽頭学会によりますと、他覚的(他の人が感じる)な口臭の80%以上は口の中の洗浄不足や、

入れ歯の長時間設置による自浄能力の低下等とされていますが、その一方で他の内科的疾患に関しても取り上げています。

では、具体的な内科疾患とはどのようなものでしょう。

まずは、食道や胃の疾患が該当します。

不規則な食生活による消化不良やストレスによる胃潰瘍、アルコールによる胃粘膜障害が身近なものでしょうか。

また、悪性腫瘍、所謂「ガン」でも口臭は発生します。

食道や胃の疾患になってしまうと、唾液の分泌力が極端に弱まってしまい、その結果口腔内の自浄能力の低下等をもたらしてしまいます。

疾患の治療には、内科、特に消化器内科を標榜されているクリニックや病院が良いと思われます。

つぎに、呼吸器の疾患が考えられます。

例えば風邪が悪化してしまって起こしてしまう気管支炎も口臭の原因です。

炎症を起こしている部位から膿が出てくる事により細菌が繁殖してしまい、口臭が発生してしまいます。

肺結核や肺ガン等の病気でも同様です。

また、発熱を伴うと口腔内が渇きやすく、唾液の分泌も少なくなり、食道や胃の疾患と同じように口腔内の自浄能力の低下をもたらし、

更に口臭がひどくなるといった悪循環も発生します。

治療するならば、内科でも特に呼吸器内科を標榜されている先生がお勧めですね。

さらには、肝臓疾患でも口臭は発生します。よく耳にするアルコールの多量摂取が原因のアルコール性肝炎ではもちろんのこと、

慢性肝炎、肝炎が悪化して陥る肝硬変でも口臭はつきまといます。

最近ではアルコールを全く飲まないのにも関わらず、過剰な食事摂取等により肝炎を発症してしまう非アルコール性脂肪肝炎(NASH:ナッシュ)や、

非アルコール性脂肪肝(NAFLD:ナフルディ)という病気も増えてきており注意が必要ですね。

これらの治療は消化器内科を専門としているクリニックや病院へ行くとよいでしょう。

最近ですと、消化器内科も部位別に専門を標榜されている所もありますので、肝臓専門の先生だと尚良いかもしれませんね。

さて、ここまで内科疾患での口臭を取り上げましたが、「口腔内科」という診療科を見たことがある人もいらっしゃるかもしれません。

こちらは、日本ではまだ正式な標榜科として認められていませんが、歯学部がある大学付属病院にて歯科の一部として存在している様です。

厳密にいえば一般的な内科とは違う様ですが、口臭に関して診療してもらえる事もあるようですので、問い合わせてみるのもよいでしょう。

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