アトピー体質の人や、アトピー性皮膚炎になった時に医者からよく指導されることのひとつに、甘いものの摂取は可能な限り避けてくださいと言われることがあります。
小さい頃からアトピーであれば、甘いものを摂らない習慣が出来てるのでさほど苦痛ではないのですが、アトピー性皮膚炎を発症した場合などは別です。
いきなり途中から、甘いものの厳しい制限を受けると、今まで普通に食べることができていたのに、
突然それがほとんど食べられなくなるので、非常に強いストレスを感じるようになります。
甘いものを避けるように言われますが、具体的には、砂糖を多く使った食べ物を避けることを指導されます。
なぜ、アトピーになると砂糖を摂ることがそんなに厳しく制限されるのでしょうか。
ここでは、砂糖がアトピー患者に与える影響について説明します。
砂糖といっても、問題の焦点になるのは白砂糖です。
そのため、白砂糖のみに限定して話を進めていきます。
白砂糖は、体内で消化するに、ほとんど時間をかけません。
つまり、摂取した瞬間に吸収されるのです。
一見すると、消化に手間がかかる食べ物より消化器官に負担がかからずに良いように思えますが、白砂糖の主成分は言うまでもなく糖分です。
糖分は、人体に吸収されると、まず血液中に溶け出します。
これによって、血液中の血糖値が上がります。
血糖値が上がれば、人体はインスリンを分泌して、血糖値を下げようとします。
インスリンは、すい臓の他、各消化器官に強い負荷を与えます。
また、アトピーの場合、タンパク質を過剰に摂取するとアレルギーを引き起こすと言われています。
アトピー患者でも、通常の場合であれば、タンパク質などの大きい分子物質は直接吸収することはありません。
小腸のバリア機能があるためです。
そのためアレルギーを引き起こすことはそうそうありません。
ですが、糖分や炭水化物を大量に摂取すると、小腸のバリアにダメージを与え、タンパク質の吸収を防ぎきれなくなります。
そして、小腸が炎症を起こすと、通常は直接吸収されないはずのタンパク質も吸収してしまい、アレルギーの原因となるのです。
これらのことから、糖分はアトピーの炎症、かゆみを引き起こすため避けるべきであると言われているのです。
また、アトピーの患者の大半は自律神経をうまくコントロールできない特徴があります。
かゆみが現れるのは、疲れた時や寝るとき、つまり、副交感神経が活発になっている場合です。
白砂糖の成分には、副交感神経を活発にする効果があります。
つまり、白砂糖を含む食品を口にすると、体のかゆみが現れるリスクがあるのです。