妊娠中、お腹が大きいだけでもかなりの負担なのに、便秘になってしまうと、かなりゆううつになってしまいますね。
ですが、だからといって、便秘薬に安易に手を出してはいけません。
薬によっては子宮に悪影響があり、早産や流産につながることもあります。
漢方薬なら安全だという俗説もありますが、うのみにしてはいけません。
どうしてもツラいときは、お医者さんに相談しましょう。
市販薬を自分の判断で服用するのは危険です。
しかし、なぜ妊娠中は、便秘になりやすいのでしょう?
実は、その理由は色々あるのです。
1.黄体ホルモンが盛んに分泌されて、腸の蠕動運動がにぶくなる。
2.胎児の成長にともなって子宮が大きくなり、腸が圧迫される。
3.つわりのせいで食事が摂りづらく、偏食して栄養が偏ってしまう。
4.食事の量が減ることによって、蠕動運動がにぶくなる。
5.運動不足で腹筋の力が落ちてしまう。
6.貧血治療のために飲む鉄剤の副作用。
……思わずゲンナリしてしまいますが、悲観することはありません。
「妊娠に便秘はつきもの」くらいに考えて、明るく開き直って、できるだけ薬に頼らずヘルシーな生活習慣で改善していきましょう。
さて、便秘にはやはり食物繊維が有効ですが、妊娠中は豆類や根菜類などの「不溶性食物繊維」よりも、
果物や海草などに多く含まれる「水溶性食物繊維」を積極的に摂るように心がけましょう。
「不溶性」は腸を刺激するので妊婦さんにはやや不向きなのですが、「水溶性」には便をスムーズに押し流しやすくしてくれる効果があります。
「水溶性」は納豆、オクラ、モロヘイヤなどのネバネバした食べものにも多く含まれています。
そのほかの手段としては、水分をしっかり摂る、ヨーグルトなどで乳酸菌を増やす、毎日決まった時間にトイレに行く、散歩やストレッチや、四つんばいの拭き掃除などで軽く体を動かす、
半身浴で体を温めたり、普段から体を冷やさないように気をつける、など、これらを習慣づけることによって、ずいぶん変わってくるはずです。
妊娠中は、便秘になりやすい理由もたくさんありますが、便秘を解消する手段もたくさんあるのです。
暗くならずに、明るく前向きに対処していきましょう!