女性の場合、かなり長い間月経と付き合うことになりますが、やがて閉経を迎えます。その頃になると、血圧が上がりやすくなります。
血圧と月経が関係あると聞くと、なんだか不思議な気もしますよね。ですが、実際に関連性があると言われています。
その原因であると考えられているのが、エストロゲンという女性ホルモンです。この女性ホルモンは月経に関わっているものなのですが、閉経すると分泌量が減少します。
エストロゲンの分泌量は、視床下部という部分で調整されるのですが、分泌量が減ったこをを感知すると、視床下部はその量を増やそうとします。
視床下部は、他にも自律神経の働きにもかかわるなどの役割を持っているのですが、エストロゲンを増やそうとすると、その分自律神経の働きを調整する役割ができにくくなります。
そのせいで、自律神経が安定しなくなり、その自律神経にコントロールされている血圧もまた安定しにくくなってしまうのです。
さらに、閉経時以外にも、女性の場合は体の状態の変化によって血圧が高くなりやすい時があります。
それが、経口避妊薬を使用している場合です。ピルという名前の方がわかりやすいという人もいらっしゃるかもしれませんね。
これは、服用期間が長くなるほど高血圧になりやすくなるため、経口避妊薬を利用している人は注意が必要です。
それでは、閉経などが原因で高血圧になった場合は、どのように対処すればよいのでしょうか。
それなら、病院に行って薬をもらうのが一番だと考える人も多いかと思います。
もちろん、医師の診断をきちんと受けて、自分が高血圧であるかどうかを把握し、治療して行くことは大切です。
しかし、高血圧の治療に使う降圧剤には、副作用もあります。
そのため、薬の力だけに頼るのではなく、普段の生活の中で血圧が上がりにくくなるような習慣をつけることが大切になってきます。
まずは、食生活に気をつけることが一番です。
血圧を下げるためには、塩分を控えればよいというのはよく耳にする話ですが、タマネギやトマトなど野菜の中には、
血圧を下げるのに役立つもののありますし、酢や魚、海藻も効果があると言われています。
そのため、塩分だけを意識するのではなく、バランスの良い食生活を心掛けることが大切です。
また、肥満になると、体全体に送るのに必要とされる血液の量が増えるため、それを送り出す心臓に負担がかかり、血圧を上げることに繋がります。
そのためには、食べる量に気を遣うことと、運動をすることが効果があります。
運動をすること自体に血圧を下げる効果もあるため、ウォーキングなど負担なく続けられる運動から始めてみましょう。
それから、ストレスも良くありません。自分なりの方法で解消するなど、ストレスをためないような生活ができたらいいですよね。
以上のように、高血圧になる原因には女性に特有のものもあるのです。
そのため、閉経の時期にはそういったこともあるということを知って、体調管理に役立てたいものです。