血圧を測ったときには、測定結果として2つの数字が表示されるのは皆さんご存知ですよね。血圧の測定結果が2種類あるのには、心臓の働きが関わっています。
心臓はポンプのような役割をして血を送り出していますが、血を送り出そうと心臓が圧力をかけている時の血圧が上、
心臓が圧力をかけていない状態で、血管が一番広がっているときの血圧が下です。そのため、これらの数字が意味することも当然違ってきます。
上が高い場合は、心臓が血液を送り出すためにかなりの力を使っているということを意味します。
ということは、血液が送り出しにくい状態になっているということ、つまり血液の粘り気が高まってドロドロになっているということを表しています。
それに対して、下が高い場合は、血管が広がっている状態での圧力が高くなっているということを意味します。
つまり、血管が広がっているはずなのに、血が流れにくくなっているということですね。
ということは、血管が上手く広がることができていない、硬くなっているということが考えられます。これは、動脈硬化が疑われる状態であるということです。
血圧と言うと、つい上の数値に目が行きがちですが、上と下では表すものが違うので、下の数値にも意識を向ける必要があることはおわかりいただけたかと思います。
上の数値が高くなくても、下の数値が高ければやはり高血圧とみなされるのです。
さきほども述べたように、下の血圧が高いということは動脈硬化の恐れがあるということなので、血圧を下げるような対策をしなければならないということになります。
下の血圧が高い場合は、運動不足や睡眠不足が影響していることが考えられています。また、食生活に問題がある場合もあります。
意外に思われるかもしれませんが、これらの中でも睡眠不足には特に注意が必要です。
睡眠不足だと、血圧を調整する働きを持つ自律神経が上手く働くことができなくなるからです。
そのため、下の血圧が高いということがわかった場合、まずはウォーキングやストレッチなど、
取り組みやすい運動から始めることと、睡眠をきちんと取ることを心掛ける必要があります。
そのことによって、まずは自律神経がきちんと働くような状況を作りましょう。
その上で、バランスの良い食生活をすることで、体の調子も整い、血圧も安定することに繋がります。
血圧を測定した場合は、上の数字だけに意識を向けるのではなく、下の数字もきちんと見て、自分の血圧の状態を正しく知るようにしましょう。
その上で問題があるような場合は、生活習慣の見直しをしてみましょう。