手掌多汗症の原因

スポンサーリンク

汗のかき方のひとつに、緊張した時に手のひら、わき、顔、足の裏からでる精神性発汗というものがあります。

手のひらや足の裏の多汗の原因は、主に精神的な理由によるものです。決して、汗腺の多さや汗腺が敏感だから、という理由ではありませんし、生まれながらの手掌多汗症という人は、いません。

多くの場合は、何か極度に緊張するような出来事をきっかけとして多汗症になった、といえます。

そして、同じような場面に遭遇すると、また、汗をかいてしまうのではないか、という不安が潜在意識に住み着いてしまうからです。

たとえば、極度の緊張で、答案用紙を汗で濡らしてしまったり、ピアノの発表会で失敗してしまったり、とか。

そういったことが、繰り返し起こるようになると、脳が本当の緊張状態になり、精神性の発汗が慢性化してしまうのです。

■抑えようとすると、強くなる

このような、何か起こる前からこのような不安な気持ちになる「予期不安」を潜在意識に持ってしまうとたいへんです。

それは、予期不安は抑えようとすればするほど、強くなってしまうからです。

たとえば、夜なかなか寝付けない時に、眠ろうとすればするほど、眠れなくなってしまうような、そんな感じです。

このことを防ぐためには、意識を何かほかのことに集中させるようにすればいいのですが、一度予期不安を持ってしまうと、なかなか、なくすことができません。

結局、汗くらいかいてもよい、と開き直れればいいのですが、手掌多汗症になるような人はどちらかというと、きまじめな人が多いので難しいのです。

スポンサーリンク

■自律神経失調症と多汗症との関係

きまじめ、ということで関連があるのですが、自律神経失調症の人も多汗症になりやすい傾向があります。

それは、自律神経失調症が、まじめで、努力家、完璧主義でひとつのことにこだわるような性格の人に多いため、そうした性格が精神性の発汗を起こしやすいからです。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、その2つで体の働きを調整しています。

そのうち、発汗に関わっているのは、交感神経のみですが、自律神経のバランスが崩れると、交感神経が優位になりやすく、その結果、発汗刺激が強くなり汗をかきやすくなってしまいます。

そうした状況の中で、精神的な要因も加われば、多汗症になりやすくなる、ということになります。

多汗症の人はまじめな人が多いので、「開き直れば、多汗症は治るよ」といっても、なかなか開き直ることができる人って少ないないんじゃないかって思います。

出産と多汗症の関係

出産後に急に汗の量が増え多汗症になる方もいらっしゃるようです。もともと発汗機能は男性ホルモンによって活発になり、女性ホルモンによって抑えられ調節されています。

しかし、出産後はホルモンバランスが崩れ、一時的に女性ホルモンが低下し男性ホルモンが優位になるので汗かきになるそうです。「産褥期多汗」というそうです。

しかし、多汗になると気にしすぎて「精神性発汗」として汗をかいてしまい、このような状況が長く続いてしまう人もいるようです。

ホルモンバランスが原因の場合は産婦人科でホルモン検査をしてもらい以上があればホルモン補充療法が効果的です。

ホルモン検査をしても以上が見つからない場合、あなたの多汗は精神的なものが原因の「精神性発汗」が考えられます。

精神性発汗の場合はまずは「自律訓練法」などの精神療法から行うことになると思います。

スポンサーリンク

よろしければシェアお願いします