活性酸素と聞くと何か体に良いものに聞こえますが、実は非常に健康を阻害する原因になるものです。活性酸素は、呼吸、ストレス、喫煙などにより体内で発生します。
酸素が鉄をさびさせるのと同じように、私たちの体を錆び付かせるのです。それが様々な病気の原因と言われていいます。
つまり、過剰に作られた活性酸素が、DNAを傷つけたりすることで、人間にとって大切な遺伝子情報を変えたり、過酸化脂質(これも活性酸素の一種)を作って間接的に傷つけるのです。
酸素は血液によって全身に運ばれ、そして、活性酸素は身体中のいたる所で発生し身体を攻撃し、老化のみならず、生活習慣病、さらには200種類以上の病気との因果関係があると言われています。
また、DNAを傷つけることで、ガン細胞を発生させたり、血液中の脂質と結びついてできる過酸化脂質が動脈硬化の原因にもなります。
【 活性酸素を発生させる原因 】
※ ストレス、悩み
※ 不規則な生活
※ お酒、タバコ
※ 食品添加物
※ 激しいスポーツ
※ 農薬などの化学物
※ 大気汚染、環境汚染物質
※ 自動車等の排気ガス
大量に発生させる原因は私達の生活環境に問題あり!大気汚染、紫外線、タバコ、食品添加物。これらは活性酸素を増やす一因!
さらに脂肪分過多の食生活が大問題!!油が好きな活性酸素に餌を与え、身体のサビつきを促進させているようなもの。
【血管への影響】
現代人の食生活はコレステロールが過剰気味です。活性酸素は血中に溢れ出した悪玉コレステロールを酸化させます。
ある程度は血管内を清掃する、マクロファージが片付けてくれるが、それも追いつかなくなると、ついには消化しきれず死滅します。
心筋梗塞や狭心症、その他、脳梗塞や脳出血をも引き起こす原因にもなります。
【疲れやすくなる】
24時間休むことなく活動している肝臓は、絶えず活性酸素を発生します。肝機能が活性酸素にやられだすと、疲れやすい、やる気がしないなどの症状が現れます。
【皮膚の老化】
皮膚の老化の原因の一つは紫外線による活性酸素の大量発生。傷つけられた皮膚がシミとなって残ります。
活性酸素の発生だけでもよくありませんが、この活性酸素が身体の脂分と結合して、過酸化脂質を作り出します。
この過酸化脂質は、皮膚の表面の角質にへばりつき、角質の大切な機能である保湿作用を低下させ、肌が乾燥した状態になります。
○ 殺菌・消毒作用 ○
傷口の細菌を殺す、オキシドール(過酸化水素水)は実は活性酸素のことです。私達の身体は活性酸素なくして細菌から身を守れません。
× 正常な細胞を傷つけ酸化させる
活性酸素は油が大好き。不飽和脂肪酸と結びつき細胞を酸化させます。古びたテンプラ油が黒ずんで嫌な臭いを発生させるように、細胞をむしばみ、身体をサビつかせます。
■90%以上の病気の原因
生活習慣病の原因の90%以上が活性酸素によるものです。これは1989年イギリスの医学会で発表されました。
今まで病気は遺伝だとか、年をとれば仕方がないと考えられていた病気に対する概念を180度ひっくり返すものでした。
最近は遺伝子治療などの最先端医療が発達していますが、それ以前に病気を予防できることが可能ということの実証です。
【 ガンが起こるメカニズム 】
※活性酸素が細胞の遺伝子を傷つける
※細胞のガン化がおこる
※ガン細胞が増殖する
通常ガン細胞は常に体内に存在しています。このガン細胞が発病するかどうかは、日常の生活習慣に左右されます。
体内にはNK細胞というものが存在し、常にガン細胞を退治しているのです。このNK細胞の活性には栄養素を十分摂取し、ストレスを解消していくことが大切です。
■活性酸素を除去するには
活性酸素は、鉄、セレンなどのミネラルとβカロチン(ビタミンA)、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化ビタミンを充分にとることで除去できます。
しかし、現代人の食生活では国で必要と定める栄養所容量でさえ摂取は難しく、充分な栄養摂取などまず不可能なのが現状です。
そこで、現代人の食生活問題を補う目的で生まれたものが栄養補助食品なのです。
◆活性酸素を撃退する食品
【 ビタミン類が活性酸素を撃退する!】
ビタミンA・B2・C・Eは、活性酸素を無害な物質に変えてしまうはたらきがあるものばかりです。
また、ビタミン群やミネラル分であるセレンは、抗酸化物質のはたらきを支援するものが多いのです。
ただ、体内に充満している活性酸素をすべて無害にするためには、1日に野菜などを何キログラムもとらなくてはいけないのが現実です。
ビタミンAーのり類、海草、しその葉、パセリ、緑黄色野菜
ビタミンB2ーうなぎ、レバー、のり類、そば、カシューナッツ、魚卵類、たまご、青菜類、納豆
ビタミンCーえだまめ、さやえんどう、青菜類、ししとうがらし、カリフラワー、パセリ、キャベツ、トマト、にがうり、ピーマン、ブロッコリー、キーウイフルーツ、かんきつ類
ビタミンEー小麦胚芽、種実類(アーモンドなど)、植物油(ひまわり油、サフラワー油、綿実油、やし油など)
【 体内で作られる酵素のもとはたんぱく質!】
抗酸化物質として、体内で作られる酵素の原料はたんぱく質です。特に意識して摂取したいのが、良質なたんぱく質。
たんぱく質は20種類のアミノ酸でできていますが、その中の8種類は体内で作ることができないため、食品からとるしかありません。
良質なたんぱく質とは、これら8種類のアミノ酸をバランスよく含んだたんぱく質のことです。
【 良質なたんぱく質 】
鶏卵、さんま、鶏レバー、牛乳、ロース(脂身は除く)、鶏胸肉、精白米、あじ、鮭、かつお、プロセスチーズ、木綿豆腐
たんぱく質の1日必要量の目安は、体重1kgあたり1g(例えば体重70kgの人なら70g)。多すぎてはもちろんよくないが、必要量はきちんととるようにしましょう。
また、いくら卵が良質だからといって、1日にいくつも食べていると、今度はコレステロール過多になってしまいます。
複数の食品からとるように気を配った方が良いでしょう。また、酵素の生成にはミネラルも重要です。銅、亜鉛、マンガンは、代表的なSODの成分です。