カイロプラクティックは、西洋医学の主流である薬物で病状を抑えるのではなく、身体全体の歪みを矯正することで神経の働きを良くし、ヒトの体内に隠されている自然治癒力に根差した施術を行うものです。
WHOで認可されている代替医療のひとつで、疾病の原因が脊椎などの椎骨（運動分節）の構造的、機能的な歪みにあるとし、アジャストメントと呼ばれる施術によってその歪みを調整するのが基本的な方針とされます。
1895年に、アメリカのダニエル・デビッド・パーマーによって確立された手技療法ですが、日本では、整体、エステティックなどとともに、無資格の医業類似行為に分類されています。
整体とも似ていますが、日本においては、どちらも明確な定義付けは行なわれていません。WHOでは「カイロプラクティックは筋骨格系の障害とそれが及ぼす健康全般への影響を診断、治療、予防する専門職である」と定義しています。
偏頭痛に対するカイロプラクティックの施術方法としては、まず「頭蓋骨のゆがみが、偏頭痛の全ての根本である」と考えてスタートします。
そして、顔のゆがみがあって、特に目の高さが違って唇の傾きがあるケースは、偏頭痛に陥りやすいタイプと診断します。
また、いかり肩の人は肩の筋肉の緊張が強く、肩の筋肉の緊張や首筋のこりから側頭部を引っ張って片頭痛を発症しやすいと診断します。そのうえで、ゆがみを治す施術（手技）を行ないます。
カイロプラティックによって偏頭痛が軽減したり、頭痛を起こす回数が減少したりする患者さんが少なくないと言います。
尚、カイロプラクティックは民間療法で医療としては認められていませんので保険は利きません。
整体術
整体院では身体の歪みを矯正することで、身体全体のバランスを調整していきます。そして、ヒトの自然治癒力を高めることで、様々な症状を改善することができます。
偏頭痛に悩んでいる人の場合、必ず首が左右どちらかに傾いているといいます。このゆがみを直す、つまり整体することが、整体師のワザです。
整体とは、脊椎・骨盤・肩甲骨・四肢等の体全体の骨格や関節のゆがみ・ズレの矯正と、骨格筋の調整などを、手足を使った手技と補助道具にて行なう民間療法、代替医療の一種であると定義されています。
整体は、医業類似行為に当たり、公的な資格が要らない点でも、カイロプラティックに似ていますが、米国で開始されたカイロプラティックに対し、整体は日本で発達してきたものです。
柔術等の古武道に伝わる手技療法が起源で、伝統中国医学の手技療法や、大正時代に日本に伝わったオステオパシーや、
カイロプラクティックなどの欧米伝来の手技療法と、当時の治療家たちの独自の工夫を加えて集大成したものであるとされています。
偏頭痛に対する整体院の施術、それは頸椎（首）のゆがみを矯正することから始まります。
頸椎のゆがみが血管のゆがみに通じ、血管が歪んでいるから、血液の「収縮—拡張」が激しくなるという捉え方が根拠にあるからです。
首のゆがみを矯正するだけでなく、首のゆがみによって生じた身体全体のゆがみを正していきます。
「頭部・頸椎の調整」だけで偏頭痛を改善させるのではなく、肩関節・骨盤・股関節・足首・手首など、すべての部位を調整することで、偏頭痛を根こそぎシャットダウンしようとするわけです。